太陽光発電所における草刈りを効率化できる手法の1つが、「ラジコン型草刈機」である。その名の通り、草刈機をラジコン操作で動かし、走った範囲の雑草を刈る。
操作する作業担当者は、炎天下に繁茂する雑草に分け入って作業する必要はない。雑草から離れて操作できることはもちろん、場合によっては冷房の効いた車中からでも草を刈れる。
しかし、ラジコン型草刈機には、課題もある。1つは価格が高額になりがちなこと。先行する欧州メーカーの製品は、高級スポーツカー並みの数百万円という設定が多い。もう1つは、作業の速度が遅めなこと。これは安全性の重視による面が大きい。
比較的安くて、素早く雑草を刈れる「ラジコン型草刈機」はないのだろうか。
そんな良いとこ取りとも言える機種が、太陽光発電所で使われ始めている(動画)。活用し始めたのは、太陽光発電関連やドローンのスクール運営などを手掛けているベンチャー企業の日本環境テクノ(佐賀市大和町)である。
動画●素早く手軽に雑草を刈れる様子がわかる
同社は、佐賀県内を中心に30カ所以上の太陽光発電所のO&M(運用・保守)サービスを手掛けている。
ベンチャー企業でもあり、人手は限られる。できるだけ省人化や効率化を進めたい。この意向はベンチャーほど切実である。そして、創意工夫への発想や構想も浮かびやすく、すぐに実行しやすい。
同社の小室光春代表取締役は、太陽光発電所において、素早く手軽に雑草を刈れそうなラジコン型草刈機に出会った。
APEX JAPAN(大分市大在北)が開発した機種だった。