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太陽光パネルの下、40度の急斜面も除草できるラジコン型草刈機(page 4)

100万円を切る価格で、乗用型の市場も狙う

2019/09/18 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 また、急な斜面では、まっすぐに走らせているつもりでも、谷側に横滑りしてずり落ちてしまう現象が起きやすい。そこで、斜面の角度に応じて自動で車輪の向きを調整し、ずり落ちを緩和する機能を備えている。

 「等高線直進アシスト機能」と呼び、走っている斜面の傾斜角によって、3段階で車輪の角度を自動で変える(図5)。

図5●傾斜が25度未満(左)、25度以上(中)、30度以上(右)の斜面で、車輪を山側(左側)に向ける角度が自動で変わる
(出所:クボタ)
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 傾斜角が25度未満の斜面を走っている時には、この機能は動作しない。25度以上の斜面では、1段階目のアシスト機能が作動し、車輪をわずかに山側に傾斜させて走る。30度以上の斜面になると、2段階目のアシスト機能が作動し、車輪の山側への傾斜具合がより深くなる。

 この機能がないラジコン型草刈機の場合、まっすぐに走らせているつもりでも、谷側にずり落ちながら進んでしまうため、ずり落ちそうな分を予測しながらラジコン操作で車輪を山側に傾かせ続ける必要があるという。操作の手間が増え、また経験も必要になる。

 慣れない作業者でも、こうしたラジコン操作の手間や経験が必要なく、簡単に効率的な斜面の草刈りを実現できるとしている。

 刈幅は500mmで、高さ600mmまでの雑草の刈り取りに対応できる(動画2)。

動画2●背の高い雑草を刈る様子
(出所:クボタ)



 4枚の刈刃を備え、高さを変えて上下に配置することで、草を細かく切断する(図6)。硬い葉や障害物に当たると刈刃が逃げる機能を備える。

図6●刈刃は4枚
(出所:クボタ)
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 刈刃は、ボルトを抜くだけで着脱でき、メンテナンス性を良くしている。乗用型や自走型の草刈機では、刈刃の交換や洗浄時に、重量が100kgを超えるような機体を斜めに持ち上げる必要がある機種もあるが、こうした負担をなくした。

 万が一、転倒してしまった場合を想定し、エンジンや電装品などは、保護用のフレーム内に収め、破損などを防ぐ構造とした。乗用型や自走型とは異なり、作業者が離れた場所にいるために、目の前で転倒などを防ぐ手段を講じることが難しいためとしている。

 燃料をフルに充填した時の連続作業時間は約50分間で、作業能力は492m2/hとしている。燃料は、刈り払い機などでも一般的な混合系のものを使う。車速は低速時で0.33m/s、高速時で0.55m/sとなっている。これは、低速時で約1km/hに相当する。ラジコン型なので、動作が速すぎると作業者が怖さを感じる可能性があり、ゆったりとした動作にしているという。

 機体の寸法は1089×811×610mmで、重さは124kgとなっている。

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