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「安全確保」が主な狙い、傾斜地のメガソーラーでドローン点検(page 3)

採用の決め手は、バイパスダイオード故障の発見

2020/12/09 05:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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誘導雷による過電圧も発見

 落雷によるものとみられる不良、ガラスの割れも発見できた(図5)。

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図5●誘導雷による異常(上)、ガラスの割れ(下)
赤枠内がその場所(出所:エナジー・ソリューションズ)
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 落雷による不良は、発電設備に直接、落雷する「直撃雷」ではなく、設備の近くに雷が落ちた際の電磁界によって発生する「誘導雷」によるものと推測された。

 「誘導雷」は、落雷による電気エネルギーが空間を伝搬し、送電ケーブルや通信線などに雷サージ(雷の影響により、瞬間的に発生する過電圧や過電流)が侵入し、電気機器に定格を大きく超える電圧がかかり、損傷することを指す。

 太陽光パネル全面に、過熱を示す熱分布がまだら模様のように広がり、それがパネル1枚だけでなく、ストリング全体に分布していた。

 このメガソーラーは、いわゆる分散型とよばれる小容量のパワーコンディショナー(PCS)を採用している。この機種が備えている雷対策を大きく超える電圧が侵入し、太陽光パネルまで高電圧がかかったために、セルが過熱していると推測された。

 他の一般的な工業製品と同じように、太陽光発電設備も、安全性で完璧な製品はないと考えて管理すべきだという。

 その中で、ドローンをはじめとする、人間では難しい作業を得意とするロボットやシステムを活用しつつ、できるだけ安全性の高い運営を模索べきと強調している。

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