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「太陽光で成り立つ次世代農業」を模索、千葉の営農型太陽光ベンチャー

自家消費型への展開も見据える

2019/10/16 06:35
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 9月18日、千葉市緑区大木戸町にある営農型太陽光発電所(ソーラーシェアリング)「千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機」(図1)において、千葉大学と京葉銀行によるイベントが開催され、同発電所の施設や発電、営農の状況が公開された。千葉大学と京葉銀行は、包括的に連携する協定を結んで地域経済の活性化に取り組んでおり、その一環としている。

図1●「千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機」
(出所:日経BP)
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 この発電所は、発電と営農の両方とも、千葉エコ・エネルギー(千葉市)が担っている。同社は、千葉大学発のベンチャー企業で、営農型太陽光の先駆的な存在となっている。

 開催日となった9月18日は、千葉県内に大きな被害をもたらした台風15号の上陸から、9日後のことだった。周辺の農地では、多くのビニールハウスが損壊した。

 このような中、「千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機」の設備は、まったく損害がなかった。営農型太陽光は、その下で農機が作業するため、高さは約3mなどと一般的な地上設置型太陽光に比べて背が高く、かつ、支柱の間隔が広い。このため、強風が吹き続けた際の耐荷重性など、設備の堅牢性と信頼性に関して、通常の地上設置型以上に考慮が要る。

 基礎はスクリュー杭、支柱にはアルミ材を使った(図2)。杭基礎は、低コスト化に有利な半面、安全性で疑問も持たれる場合がある。ただ、周辺で強風による被害が相次ぐ中、この発電所の設備が無傷だったことを見ると、適切に使えば、十分な耐力を確保できることがわかる。

図2●杭基礎とアルミの支柱を採用
(出所:日経BP)
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