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ホンダが需要家で世界最大のNAS電池、瞬低対策用を系統安定化に活用(page 4)

2018年初の大寒波時には、東電の遠隔DRで実運用も

2019/10/02 05:00
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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ガスエンジン、VOC発電などと最適制御

 同センターでは、太陽光発電、NAS電池のほか、ガスエンジンによるコージェネレーション(熱電併給)システム、揮発性有機化合物(VOC)発電機を導入している。

 NAS電池では、メーカーも分からない、現場での実運用における課題を把握しきるには、約10年を要したという(図5)。

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図5●NAS電池システム
(出所:日経BP)
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 例えば、夏季の電力需要のピーク時間にNAS電池をフル放電すると、電池自体の発熱で直後に出力を抑制しなければならない時間が数時間、必要となる。こうしたデマンド超過のリスクを考慮しつつ、他の所内の電源と最適に協調していくにはどうしたら良いのか。

 また、NAS電池は300℃の高温で動作する特性から、電熱ヒーターによるロスが生じることへの配慮が要る。環境価値関連では、そのロス分が電力コストと二酸化炭素(CO2)の増加要因にもなる。

 この要因を考慮し、今後、太陽光発電を組み合わせて運用することで、例えば、九州における出力抑制対策として、余剰電力の吸収・平準化対策として活躍が期待できるのではないかと評価している。

 NAS電池の保守には、おもにPCSの点検とフィルター清掃などがある。稼働を止める必要があるため、電力需要が少ない中間季に実施する。出力4MWずつ、3分割で構成されているため、4MW単位で稼働を止めて、精密点検などを実施する。

 このNAS電池は現在、15年間のリース契約で運用している。

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