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いま使える「再エネ+蓄電池」の控除・補助:その1(page 2)

レジリエンスと再エネ比率の向上を狙う環境省

2021/04/08 18:45
金子 憲治、加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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地方自治体の庁舎のレジリエンス

 ここからは、2021年度(一部、2020年度の補正予算分を含む)に環境省が実施する補助事業のうち、太陽光発電と蓄電池システムを併用して活用する案件を紹介していく。取り上げたのは、4月6日の時点で、公募などを担当する補助事業者(執行団体)が発表されている案件とした。

 環境省による補助事業の特徴は、系統連系しない再生可能エネルギー発電設備・蓄電設備を主に対象としている点にある。自営線なども積極的に補助対象に含めている。

 まず、「建築物等の脱炭素化・レジリエンス強化促進事業」である(図2)。経済産業省、国土交通省、厚生労働省との連携で実施する。

図2●「建築物等の脱炭素化・レジリエンス強化促進事業」
(出所:環境省)
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 補助額は2021年度の予算案で60億円(うち環境省分が54億円)、2020年度3次補正予算分も55億円となっている。

 6つの補助事業で構成され、最優先で採択すると位置付けられた「レジリエンス強化型ZEB実証事業」と、「平時の脱炭素化と災害時の安心を実現するフェーズフリーの省CO2独立型施設支援事業」の2つが、太陽光発電と蓄電池システムの併設を補助する事業となっている。

 「レジリエンス強化型ZEB実証事業」(図3)は、災害発生時に活動拠点となる公共施設が主な対象となる。地方公共団体の庁舎などを想定し、再エネ発電や蓄電池システムの導入によって、停電時にもエネルギー供給を可能にするとともに、換気機能などの感染症対策も備えた施設とし、その普及・拡大を目指す。実施期間は2020年度~2023年度となっている。

図3●災害時の拠点向けの「レジリエンス強化型ZEB実証事業」
(出所:環境省)
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 水害などの災害時における電源確保などに配慮した設計であること、災害に伴う長期の停電時でも施設内にエネルギーを供給できる再エネ発電設備などを導入することなどの補助要件もある。

 被災などによる建て替え・改修を行う事業などについては、優先採択枠を設ける。

 補助の対象となる建物は、災害時に活動拠点となる公共性の高い業務用建築物のうち、延べ面積1万m2未満の新築の民間建物、同2000m2未満の既存の民間建物、同上限なしで地方公共団体所有の建物となっている。これらの建物を所有する民間事業者・団体や地方公共団体が対象となる。

 補助率は2分の1、または、3分の2にわかれる。建物の所有者や面積によって補助率と上限額がわかれる。

 地方公共団体の建物の場合、補助率は3分の2で、上限額は2000m2未満が3億円、2000m2以上が5億円となる。地方公共団体以外の建物の場合、補助率は3分の2で、上限額は2000m2未満が3億円というところまでは同じだが、2000m2以上の5億円の対象を1万m2未満までに限定している。

 補助の対象は、民間企業、個人事業主、独立行政法人、地方独立行政法人、国立大学法人、公立大学法人、学校法人、社会福祉法人、医療法人、一般社団法人・一般財団法人、公益社団法人・公益財団法人、地方公共団体、そのほか環境大臣の承認を得て補助事業者が適当と認める者なとなっている。

 静岡県環境資源協会が公募し、公募の期間は3月30日~5月10日までとなっている。

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