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発電事業者の「困りごと」の解消が起点、ブロー成形大手の太陽光フロート

施工性、輸送効率、安全性を追求

2020/02/13 06:00
加藤 伸一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 香川県高松市の「御厩池(みまやいけ)」で2019年9月、太陽光パネルの出力約2.8485MW、連系出力1.99MWの水上メガソーラー(大規模太陽光発電所)「御厩池水上太陽光発電所」が稼働を開始した(図1)。

図1●「御厩池水上太陽光発電所」
(出所:日経BP)
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 発電事業者は、太陽グリーンエナジー(埼玉県嵐山町)である。同社は、プリント基板用の絶縁材であるソルダーレジストの大手、太陽インキ製造を中心とする、太陽ホールディングス(太陽HD)グループの再生可能エネルギー発電事業会社になる。

 ウエストグループがEPC(設計・調達・施工)とO&M(運営・保守)サービスを担い、太陽光パネルを池の水面に浮かべる部材であるフロートは、キョーラク(東京都中央区)が供給した。

 キョーラクは、「ブロー成形」と呼ばれる、樹脂材料の二重壁中空成形の大手として知られる。京都の大地主、長瀬家の不動産管理・開発会社である京洛土地として1917年(大正6年)に設立された、長瀬産業と同族の企業である。

 長瀬家の所有地が積水化学の工場用地となったのを機に、積水化学の製品販売を手がける商社として成長しつつ、さらに、自社独自のプラスチック容器の開発と製造にも踏み込んだことで、次第にメーカーにまで業容が広がっていった。現在は、食品や医療、自動車、住宅、建設機械、物流資材など幅広い分野に、樹脂成形品を供給している(図2)。

図2●しょうゆなどを1滴ずつ落とせる容器も手がける
(出所:キョーラク)
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 同社の特徴は、ブロー成形の分野において開発から製造まで一貫で手がけていることにある。一般的な成形メーカーの場合、成形品の金型は顧客が用意し、預かって成形のみを担当することが多い。同社では、顧客の製品や製造プロセスの開発初期から一緒に関わり、設計、金型の製造、評価まで担当する。また、特定の分野だけを対象とする成形メーカーが多い中、幅広い分野に技術や製品を供給している点も特徴としている。

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