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蓄電池によるピークカットで経済性、将来は太陽光と連係制御(page 3)

米原市で太陽光と蓄電池を導入した三友エレクトリック

2020/04/07 05:00
金子憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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200kWhの蓄電池を導入

 同社は2015年12月、太陽光パネルに続いて、本社工場に大容量のLiイオン蓄電池システムを導入した。蓄電池の容量は200kWh。日常的には電力需要のピークカットに使うことで電気代を削減し、災害時には非常用電源として活用する。従来、こうした大容量の蓄電池システムは、系統側の瞬停対策やBCP(事業継続計画)としての価値があるものの、設備コストが高いため、経費節減の観点から導入するのは難しかった(図6)。

図6●200kWhのTMEIC製蓄電池システムを導入した
図6●200kWhのTMEIC製蓄電池システムを導入した
(出所:日経BP)
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 しかし、三友エレクトリックでは、「ピークカットによって契約電力を下げられ、電気代を削減できる。補助金制度も合わせれば、蓄電池の導入コストは10年以内で回収できる」と話す。同社の工場では、電源製品の試験などで一時的に大電流を使うことがあり、空調と併用する夏場など、需要ピークが500kWを超える恐れがあった。

 高圧の業務用電気の料金メニューは、500kWを境に基本料金が大きく変わる。当時の関西電力の料金体系では、工場向けの基本料金は、500kW未満だと1360.8円/kWなのに対し、500kW以上になると1863.0円/kWに跳ね上がる。同社では、最大電力需要が500kWを超えないように、製品試験を夜間にシフトしたり、日中の試験時には、空調を切ったりするなどしてデマンド(需要)管理を徹底してきたが、それも限界に近付いていた。

 「200kWhの蓄電池があれば、余裕をもって契約電力を400kW程度に抑えられる。中堅メーカーにとって利点が大きい」という。加えて、今回の蓄電池システムが、経済産業省の「定置用リチウムイオン蓄電池導入支援事業費補助金」の対象となり、投資負担が3分の2で済むことから、導入に踏み切ったという。

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