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徳之島で順調に稼働する「蓄電池併設メガソーラー」(page 2)

産業向け自家消費型太陽光でも蓄電池併設に取り組む

2020/08/25 05:00
金子 憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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「短周期変動」対策で蓄電池が条件に

 自然変動電源であるメガソーラーの稼働によって、系統運用に問題が起きる原因には、大きく「長周期変動」と「短周期変動」がある。前者は、太陽光の時間単位の出力変動に起因し、需要を超える出力によって需給バランスが崩れ、場合によっては大規模な停電につながる。後者は、秒から分単位の急峻な出力変動によって電力系統の周波数が変動する。

 太陽光の長周期変動への対応として、2015年から一部の離島において、2018年から九州本土で再生可能エネルギーへの出力抑制が始まっている。

 一方、短周期変動への対策に関しては、系統に連系する際の条件として蓄電池の併設を求めることで、系統への影響を緩和している。具体的には、九電管内の離島や北海道電力、沖縄電力の管内では、すでに一定規模以上の太陽光には蓄電池の併設を求めている。

 北海道や徳之島など離島で稼働し始めた「蓄電池併設型メガソーラー」は、こうした短周期変動への対策として蓄電池を併設したものだ。徳之島では2013年から、北海道では2015年からの連系申し込み案件から、蓄電池の併設が前提となった。

 ディーゼルエンジン発電機で電力を供給している離島では、太陽光の出力変動に対応し、エンジン発電機の出力を増減することで、需給バランスを維持している。九電によると、1分当たり総需要の3%を超える急峻な負荷変動にはエンジン発電機が追従できないという。徳之島の場合、昼間最低負荷は11MWなので、エンジン発電機が追従可能な許容出力変動幅は「約5kW/秒」となる。

 そこで、メガソーラーと蓄電池の合成出力の変動を、「5kW/秒」以下に抑えることを求めている。5kW/秒を超える急峻な変動幅の場合、蓄電池の充放電によって変化をランプ状(傾斜状)に緩やかにするという制御が必要になる(図3)。

図3●徳之島で稼働中の蓄電池併設型メガソーラーの全景(出所:ユニバーサルエコロジー)
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