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サーキット場跡に稼働した35MWの「蓄電池併設メガソーラー」(page 2)

リアルタイム制御で「変動率毎分1%」をクリア

2020/11/26 05:00
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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ホームストレート両側にパネル

 閉鎖した「白老カーランド」は、緑豊かな丘陵の頂にあった。全国的にも珍しい左回りのコースで、観客席とピット(車両整備エリア)に挟まれた、約800mの直線路(ホームストレート)はほぼ真南に向かい緩やかな下り坂になっており、第1コーナーから第2コーナーを回って緩やかに上ってホームストレートに戻る。周回コースの東側半分は窪地に樹木が茂っており、林間を抜ける形になる。

 太陽光パネルを設置したのは、南に下るホームストレートの両側で、サーキット場全体の西側半分になる。樹木の茂る東側はそのまま残した。ホームストレートの走路は、幅を狭めつつ残し、太陽光発電設備の管路として利用している。このため発電所となった今でも、全長2550mのコースを1周できる(図2)。

図2●ホームストレートのコントロールライン(フィニッシュライン)付近に設置した太陽光パネル
(出所:日経BP)
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 実は、旧サーキット場内に設置した太陽光パネルは、全体(34.56MW)の21.6MWで残りの12.96MW分のパネルは、旧サーキット場の北西に隣接した敷地を新たに確保して設置した。森林だったため、林地開発許可を取得して造成し、調整池を新設して治水に配慮した。

 連系出力19.97MWに対して、過積載比率1.7倍以上となる約35MWもの太陽光パネルを設置できたのは、隣接地の新規開発エリアが大きく貢献している。

 この新規開発エリアに関しては、コンピューターによる3D(3次元)設計を駆使することで、東西方向に段差や法面がないように緩やかな傾斜をつけて土木造成を行った結果、調整池を十分に確保しつつ、パネルを最大限に設置できたという(図3)。

図3●サーキット場北西の新規開発エリア
(出所:日経BP)
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