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太陽光によるシェアサイクル、楢葉町でスタート(page 4)

アンフィニ福島工場の蓄電池併設太陽光で充電

2021/02/17 05:00
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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災害時には町民300人を受け入れ

 アンフィニの福島工場は、日常的には太陽光の余剰電力を蓄電池に充電して、雨天や夜間に放電することで、すでに使用電力の8割以上を太陽光で賄っている。また、非常時に系統電力が停電した時には、太陽光と蓄電池のパワーコンディショナー(PCS)を自立運転することで、電力を自給することもできる。

 同社は2019年10月に楢葉町と「災害対策及び地域活性化に関する包括連携協定」を締結した。包括連携の内容は、(1)災害時における指定避難所の提供、(2)指定避難所における衣食住及び災害情報の提供、(3)地域の活性化――の3項目で、具体的には、平常時には町内に立地するアンフィニ・福島工場の収入から毎年、一定割合を町に寄付するとともに、非常時には工場の施設を避難場所として提供する、などを決めた(図10)。

図10●楢葉町の包括連携協定を締結
(出所:日経BP)
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 今年に入っても2月13日夜にも福島県と宮城県を中心に震度6強の地震があった。幸い楢葉町に大きな被害はなかったものの、東日本大震災の余震は当分、続くことが予想される。加えて、東北地方でも台風など強い風雨による災害が珍しくなくなっている。

 福島工場が災害時の避難場所として有効なのは、自家消費型メガソーラーと大型蓄電池によって、商用系統から独立して構内系統を運用できるからだ。同工場の施設は、交代制で24時間操業できることを前提に設計したことから、食堂や休憩室のほか、シャワー設備などもある。このため、災害時には最大300人の町民を受け入れつつ、太陽光と蓄電池の自立運転で、数日間、構内に電気を供給できるという。

 加えて、今回、日中の太陽光由来電気によるシェアサイクル「ならはsolar e-bike」によって、日常的に地域活性化にも貢献することになった。

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