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伊万里の山間メガソーラー、オンライン制御に転換して抑制量を低減(page 4)

九電の再エネ管理システムに対応して出力制御を自動化

2021/06/30 05:00
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ
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今年度から「30日」到達

 九電による出力制御は、当初、両ルール事業者が同じ日数になるように運用してきた。ただ、指定ルール事業者はオンライン制御のため、機動的に制御指令を解除できることから、2019年10月以降、出力制御の全体量を低減するため、旧ルール事業者を優先して割り当てる運用方法に変更した。その結果、旧ルール事業者の制御日数が多くなった。

 秋葉社長が、「指定ルール適用のサイトに比べて際立って出力抑制が多くなっている」と不満を漏らすのは、こうした出力制御の運用変更が背景にある。実際に九電の試算では、2020年度の出力制御率は、指定ルール事業者の1.4%に対して、旧ルール事業者では9.8%にも上っている(図6)。

図6●九州本土における太陽光への出力制御量の実績と見通し
図6●九州本土における太陽光への出力制御量の実績と見通し
(出所:九州電力)
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 今年度も、両ルール事業者間の制御日数は、かなり差が開く可能性がある。というのは、2021年度に、「旧ルール」事業者は、従来方式で制御した場合、最大とされた30日を超えてしまう見込みとなったからだ。

 こうした事態が予想される場合、「指定ルール事業者の制御日数が⼤きく増加しないよう、旧ルール事業者の年間制御日数である30日を最⼤限に活⽤しながら、指定ルール事業者は⼀律制御に移⾏する」と決まっており、九電では、2021年度からは、この考え方に従って、出力制御を運用するとしている。

 このため今後、しばらくの間は、旧ルール事業者は指定ルール事業者に比べて制御日数が多くなる可能性が高い。ただ、さらに九州本土の太陽光導入量が増していくと、指定ルール事業者への制御指令は30日を超え、最終的に旧ルール事業者の方が抑制量が少なくなる見込みだ。

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