新エネ・システム最前線

福島産「太陽光水素」が照らした東京五輪・パラ

浪江町のメガソーラーで大規模に水素製造、周辺でも活用進む

2021/09/07 05:00
金子憲治=日経BP総合研究所 クリーンテックラボ

「福島産水素」で聖火が灯る

 新型コロナウイルスの感染拡大対策から無観客で実施された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会。開催には根強い反対もあり、招致した際に掲げた東日本大震災からの復興という位置づけはどこにいったのか、との批判も目立った。だが、大会期間中の運営に使われたエネルギーの調達では「復興五輪」の理念が生かされていた。

 7月23日、国立競技場で東京五輪の開会式が開催された。終盤には、最終聖火ランナーとなった大坂なおみ選手が、聖火台の階段を上り、「太陽から得られるエネルギーや生命力」を表現したという球体が開いた形の聖火台に聖火を灯した。今回の東京2020大会では、聖火台の燃料として、オリンピック・パラリンピック大会史上、初めて水素が使われた(図1)。

図1●東京オリンピックの開会式では、「福島産水素」で聖火が灯された
図1●東京オリンピックの開会式では、「福島産水素」で聖火が灯された
(代表撮影:雑誌協会)
クリックすると拡大した画像が開きます

 ギリシャから到着した聖火は、3月25日に福島県楢葉町を出発し、以降、日本全国47都道府県を回って、東京の国立競技場までつなげられた。実は、開会式で灯った聖火の燃料である水素も福島県内で製造され、トレーラーで都内に運ばれたものだ。

 水素を製造した施設は、福島県浪江町にある「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」。出力20MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)を併設し、その太陽光由来の電力を使って、水を電気分解して水素を取り出した。

 FH2Rは、NEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)、東芝エネルギーシステムズ、東北電力、東北電力ネットワーク、岩谷産業、旭化成により、2018年から建設が進められてきたもので、2020年2月末に完成して、稼働を開始した(図2)。

図2●水素を製造した「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」
図2●水素を製造した「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 来るべきカーボンニュートラル社会に備え、出力の変動する太陽光発電の電気を使い水の電気分解で安定的に水素を製造するシステムを実証するのが役割。実証の過程で製造された水素はFH2R周辺の燃料電池車(FCV)向け水素ステーションや、道の駅などに設置された燃料電池コージェネレーション(熱電併給)システムに供給している。

 東京オリンピック・パラリンピック期間中には、都内まで運搬して開会式・閉会式に灯す聖火の燃料に使われたほか、大会で運用されるFCVや燃料電池バス、選手村の定置型燃料電池システム向けに燃料として供給された(図3)。

図3●東京2020大会で運用されたFCV「ミライ」
図3●東京2020大会で運用されたFCV「ミライ」
(代表撮影:雑誌協会)
クリックすると拡大した画像が開きます

1時間にFCV560台分の水素を製造

 FH2Rの敷地面積は18万m2で、20MWものメガソーラーのほか、最大消費電力10MWの水素製造装置と水素貯蔵・供給設備、そして、管理棟からなる。再エネによる水素製造施設として現時点で世界最大規模になる。

 メガソーラーとしても規模が大きく、約6万8000枚もの太陽光パネルを並べた。敷地全体は東京ドーム約5個分の広さになるが、その8割、東京ドーム4個分がメガソーラーサイトになる。水素製造プラントが、整然と並べられた太陽光パネルに囲まれている(図4)。

図4●完成当時のFH2Rの全景
図4●完成当時のFH2Rの全景
(出所:東芝)
クリックすると拡大した画像が開きます

 太陽光パネルは、東芝製とアンフィニ(大阪市)製、パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)製のモデルを東芝エネルギーシステムズが設置した。アンフィニは、福島県楢葉町に太陽光パネル工場を稼働しており、今回、楢葉町の工場から浪江町サイトに合計で2万4420枚を出荷した(図5)(図6)。

図5●東芝製とアンフィニ製のパネルを採用
図5●東芝製とアンフィニ製のパネルを採用
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます
図6●パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が製造した
図6●パワーコンディショナー(PCS)は東芝三菱電機産業システム(TMEIC)が製造した
(出所:NEDO)
クリックすると拡大した画像が開きます

 メガソーラーは稼働以来、「全量自家消費」で運用し、発電電力はすべて水素製造に活用している。ただ、水素の需要と実証内容によっては、水素貯槽設備が満タンになることがあり、その場合、太陽光の出力を抑制するケースが出てきた。このため、余剰電力を電力系統に逆潮して送電できるようにするため、受変電設備の改造工事に取り掛かっている。

 実証装置の核となる水素製造装置は旭化成製のアルカリ水電解方式で、入力電力は最大10MW、定格6MWになる。最大で毎時約2000Nm3(ノルマル立米:0℃・1気圧の状態時に換算した1m3のガス量)、定格運転時で毎時約1200Nm3の製造能力があり、これはFCV560台を充填できる水素量に相当する。(図7

図7●旭化成が製造したアルカリ水電解方式の水素製造装置
図7●旭化成が製造したアルカリ水電解方式の水素製造装置
(出所:旭化成)
クリックすると拡大した画像が開きます

 水素製造装置の最大入力は10MWだが、補器類なども含めたFH2R施設の最大需要は約20MW。快晴でメガソーラーがフル稼働すれば、太陽光の電力だけで運用できる計算になる。ただ、実際には、メガソーラーからの出力は天候に左右される。またFH2Rには、太陽光の電力を貯めておく大型蓄電池はないため、太陽光の出力が必要な水素製造量に足りない場合、東北電力ネットワークの商用系統から買電する。

 つまり、太陽光の自家消費電力と系統電力を組み合わせつつ水素を製造する。こうしたシステムの特性を生かし、実証運用では、系統運用者(東北電力ネットワーク)の要請に従って受電量を変動させるデマンドレスポンス(DR:需要応答)を行うことで、電力系統に対する調整力の提供サービスの可能性も探る。

 製造した水素は19.6Mpaの圧力でトレーラー12台とカードル15台に貯めておく。トレーラーとは細長いチューブ型容器の集合体で1台に2642Nm3貯蔵できる。またカードルとは水素ボンベの集合体で1台に265.8Nm3貯蔵できる。いずれも可搬式になる。これらに充填しきれない場合に備え、固定式の水素ホルダー8本を設置しており、合計で5400Nm3を貯められるようになっている。

 トレーラーとカードルに貯めた水素は、運搬車両で需要先まで運び、水素ステーションの充填設備や、道の駅などの燃料電池システムなどに接続して水素を供給する(図8)(図9)。

図8●圧縮水素を貯めて運搬できるトレーラー
図8●圧縮水素を貯めて運搬できるトレーラー
(出所:東芝)
クリックすると拡大した画像が開きます
図9●水素ボンベの集合体であるカードル
図9●水素ボンベの集合体であるカードル
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

トヨタがFCV500台を提供

 東京2020大会の期間中は、浪江町から東京都江東区にあるENEOSの水素ステーション「Dr.Drive セルフ潮見公園店水素ステーション」に運んだ。FH2Rで満タンになった圧縮水素トレーラーは、運搬車の後部に連結し、浪江町と都内まで約300kmを走行して潮見の水素ステーションに運ばれ、トレーラーが切り離された(図10)。

図10●浪江町から潮見の水素ステーションに運ばれてきた水素
図10●浪江町から潮見の水素ステーションに運ばれてきた水素
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 今回の大会では、トヨタ自動車が約500台のFCV「ミライ」を提供し大会運営に利用された。その一部が、「Dr.Drive セルフ潮見公園店水素ステーション」で充填した。同ステーションはセルフ式ガソリンスタンドと水素ステーションの併設店で、1つの給油所でガソリン、軽油のほか「水素」も選択できる近未来的な給油所になっている(図11)(図12)。

図11●「Dr.Drive セルフ潮見公園店水素ステーション」では水素とガソリン、軽油を販売
図11●「Dr.Drive セルフ潮見公園店水素ステーション」では水素とガソリン、軽油を販売
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます
図12●「Dr.Drive セルフ潮見公園店水素ステーション」では福島産の水素を販売
図12●「Dr.Drive セルフ潮見公園店水素ステーション」では福島産の水素を販売
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 FCVへの水素の充填サービスは、高圧ガス保安法に基づき、資格と経験のある保安監督者のもと、教育・訓練を受けた作業者が担当している。セルフ式に関しても、すでに「セルフ充填ガイドライン」が制定され、認められる方向になっているが、潮見の水素ステーションでは、セルフでなく作業者によるフルサービスでの充填になっている。

 東京2020大会は無観客になったことで、FCVの運用台数が500台より減ったものの、それでも午前中など充填の集中する時間帯には、次々にFCVが訪れた(図13)。

図13●東京オリンピック期間中、福島産の水素を充填するFCV
図13●東京オリンピック期間中、福島産の水素を充填するFCV
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 水素ステーションでは、19.6Mpaの圧力でトレーラーに貯められている水素を0.6Mpaに減圧して圧縮機に送り込み、82Mpaに圧縮して蓄圧器に貯めておく。FCVが来ると、FCVの水素タンクとの差圧を利用してディスペンサーからFCVに水素を注入する。水素は圧縮すると高温になって膨張するため、冷却器でマイナス40度に冷やしつつ充填する(図14)。

図14●水素についてはフルサービスでの充填になっている
図14●水素についてはフルサービスでの充填になっている
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 トヨタでは、FCVのほか、蓄電池を搭載した電気自動車(EV)を約850台、大会運営のために提供し、FCVは主に会場と会場との輸送、EVは主に会場内での移動に利用された。走行時にCO2を排出しないEVとFCVの活用台数として、東京2020大会は、オリンピック・パラリンピック大会史上、最大となった。

都営の燃料電池バスでも利用

 このほか、東京都は、東京2020大会期間中、8月25日から9月7日までFH2Rで製造された水素を、都営バスで保有する燃料電池バス5台で活用するとともに、車体に浪江町の子供たちによるデザインを描いて、「福島産水素」の活用をアピールした。

 この取り組みに際しては、産業用ガスなど手掛ける巴商会(東京都大田区)が東京都江東区で運営する「新砂水素ステーション」にFH2Rからトレーラーで水素を搬送した。燃料電池バスは、同ステーションで水素を充填し、葛西駅前から錦糸町駅前間の運行系統などを走行した(図15)(図16)。

図15●「新砂水素ステーション」で充填する都営の燃料電池バス
図15●「新砂水素ステーション」で充填する都営の燃料電池バス
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます
図16●この日は約12kgの水素を充填した
図16●この日は約12kgの水素を充填した
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 東京都は、2019年5月に「ゼロエミッション東京戦略」を掲げ、2050年にCO2排出を実質ゼロにすることを宣言した。同戦略では、再生可能エネルギーの基幹電源化とともに再エネ由来の水素を脱炭素社会の柱にすることを想定している。

 東京2020大会を通じて、福島産の太陽光発電による水素の活用をアピールしたのは、こうした将来ビジョン実現に向けた布石とも言える。

 「新砂水素ステーション」を運営する巴商会は、通常、同ステーションの水素を昭和電工の工場から排出される副生水素を調達している。この水素は、使用済みプラスチック由来で相対的に環境負荷が低い。東京2020大会期間中は、都と連携してFH2Rから再エネ由来の水素を調達することで、さらに環境負荷の低い水素を提供した(図17)。

図17●「新砂水素ステーション」の蓄圧器。82Mpaに圧縮して水素を貯めている
図17●「新砂水素ステーション」の蓄圧器。82Mpaに圧縮して水素を貯めている
(出所:巴商会)
クリックすると拡大した画像が開きます

周辺3施設の燃料電池に水素供給

 FH2Rで製造された再エネ水素の提供先として、東京2020大会期間中の都内水素ステーションは、あくまでスポットという位置づけで、再エネ水素の重要性をPRすることが主要な目的になる。というのは、水素を自動車で運搬するという仕組み上、浪江町から遠隔地になるほど、コスト的にも、環境負荷の点からも、不利になるからだ。

 継続的に水素を供給する需要設備は、極力、浪江町に近い地域を想定している。現在、定期的に供給しているのは、定置型燃料電池コージェネ用として、浪江町の「道の駅なみえ」、楢葉町にあるスポーツトレーニング・宿泊などの複合施設「Jヴィレッジ」、福島市にある「あずま総合運動公園」の3カ所、そして、2カ所のFCV向け水素ステーションになる。

 「道の駅なみえ」には出力3.5kW、「Jヴィレッジ」には700W、「あずま総合運動公園」には100kWの燃料電池コージェネがある。いずれも東芝エネルギーシステム製の純水素型で、水素を直接投入できる。水素の運搬・備蓄には出力の大きい燃料電池のあるあずま総合運動公園にはトレーラーを使うが、他の2施設には水素ボンベの集合体であるカードルで月に1~2回運んでいる(図18)(図19)。

図18●「道の駅なみえ」に設置された燃料電池コージェネシステム。右に据え付けられたカードル(赤色の箱)から水素を送る
図18●「道の駅なみえ」に設置された燃料電池コージェネシステム。右に据え付けられたカードル(赤色の箱)から水素を送る
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます
図19●「Jヴィレッジ」に設置された燃料電池コージェネシステム。手前の囲いの中にカードルがあり、建物1階の窓近くにある燃料電池システム(小さく見える白い筐体)に水素を送っている
図19●「Jヴィレッジ」に設置された燃料電池コージェネシステム。手前の囲いの中にカードルがあり、建物1階の窓近くにある燃料電池システム(小さく見える白い筐体)に水素を送っている
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 Jヴィレッジは、燃料電池システムのほか、複数の太陽光と小型風車を導入している。太陽光は、駐車場の屋根と一体化したカーポート型で151kW、敷地内の野立て型システムで40kWを設置しており、いずれも楢葉町に工場のあるアンフィニ製パネルを採用している(図20)。

図20●「Jヴィレッジ」に設置されたカーポート型太陽光発電。楢葉町に工場のあるアンフィニがパネルを供給した
図20●「Jヴィレッジ」に設置されたカーポート型太陽光発電。楢葉町に工場のあるアンフィニがパネルを供給した
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 これら再エネと燃料電池システムの稼働状況は、施設の中心にあるセンターハウスの正面玄関を入って左手にあるデジタルサイネージで表示されている(図21)。

図21●「Jヴィレッジ」正面玄関に設置されたデジタルサイネージ
図21●「Jヴィレッジ」正面玄関に設置されたデジタルサイネージ
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

東北での水素普及の起爆剤に

 一方、水素ステーションとしては、宮城県岩沼市の「イワタニ水素ステーション仙台空港」、福島県いわき市の「いわき鹿島水素ステーション」に月1回程度、水素を提供している。前者は岩谷産業、後者は根本通商(福島県いわき市)の運営になる。

 FCVの国内における累計販売台数は3000台に達し、水素ステーションは首都圏と中京、関西、九州という4大都市圏と、それらを結ぶ幹線沿いを中心に整備が進められ、今年8月までに稼働済みで150カ所を超えている。ただ、重点地域から外れていた東北での普及は遅れており、FCVの販売台数は宮城県と福島県を合わせて約100台と見られ、水素ステーションは宮城県に2カ所、福島県に1カ所しかない(福島県にはほかに移動式が2カ所)。FH2Rが水素を提供するのはそのうちの2カ所になる。

 「イワタニ水素ステーション仙台空港」は今年8月に開設され、当初から浪江町から水素を調達している。現時点では、利用は限られているものの、宮城県ではFCVや燃料電池バスの普及に力を入れ始めており、今後、バスやタクシー、レンタカーへの導入なども期待できるという。その際、空港近くでの水素充填ニーズは高い(図22)(図23)。

図22●今年8月に開設した「イワタニ水素ステーション仙台空港」
図22●今年8月に開設した「イワタニ水素ステーション仙台空港」
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます
図23●「イワタニ水素ステーション仙台空港」では福島産水素を供給
図23●「イワタニ水素ステーション仙台空港」では福島産水素を供給
(出所:日経BP)
クリックすると拡大した画像が開きます

 福島県や宮城県では、再エネ水素を製造するFH2Rの稼働を機に水素エネルギー普及への機運が高まっている。今年6月には、福島県とトヨタが複数パートナーと共同で、同県内で製造された水素を活用した未来の街づくりに向け検討を始めると発表した。

 具体的には、街の生活インフラおよび災害時の避難拠点であるスーパーマーケットやコンビニエンスストアへの配送に複数台の燃料電池トラックの導入を検討する。日本に多く存在する30万人規模の都市での水素の利用モデルを構築するとしている(図24)。

図24●福島県での燃料電池トラック導入イメージ
図24●福島県での燃料電池トラック導入イメージ
(出所:トヨタ自動車)
クリックすると拡大した画像が開きます

 また、今年1月には浪江町と住友商事が、水素など分散エネルギーを活用したまちづくりに取り組む連携協定書を締結した。「マルチ水素ステーション」を設置し、乗用車・バス・トラック・自転車などの燃料電池を駆動源にした乗り物を「町の足」として導入するため、浪江町と共同で事業化調査を行うという。

 これらに先駆け、昨年8月には、丸紅、みやぎ生活協同組合(みやぎ生協)、浪江町の3者は、再エネ由来水素を複数拠点から調達し、家庭や公共施設などに配送してエネルギーとして利用する仕組みを目指し、事業化調査を開始すると発表している。

 東京2020大会の開会式を照らした「福島産水素」による聖火は、期間限定の一時的な灯りにすぎない。だが、世界のアスリートを照らした希望の光は福島県の自治体に引き継がれ始めている。FH2Rで生み出され続けるカーボンフリーの再エネ水素を生かすため、地域に根付いた先進的な水素システムの構築を目指す動きが官民で始まっている(図25)。

図25●東京オリンピックの閉会式では福島産水素の聖火が灯された
図25●東京オリンピックの閉会式では福島産水素の聖火が灯された
(代表撮影:雑誌協会)
クリックすると拡大した画像が開きます