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IHIが相馬市で「カーボンリサイクル」、再エネ水素でメタン合成

メガソーラーを自家消費、酸素とCO2を養殖・水耕栽培に活用

2022/04/12 05:00
金子憲治=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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相馬市に脱炭素の実証サイト

 「2050年・カーボンニュートラル」に向かって世界が動き出している。ただ、発電分野の脱炭素では、再生可能エネルギーや原子力という普及した技術がある一方、高温プロセスの熱源やプラスチック素材の脱炭素は、現時点で商用化された技術があるわけではない。

 そうしたなかで、期待を集めているのが、「カーボンリサイクル」だ。再エネで製造した水素を起点に、CO2を原料に加えることで、メタンやオレフィン(不飽和炭化水素=プラスチック原料の1つ)などを合成する技術だ。CO2は、火力発電やボイラーの排ガスから分離するCCS(Carbon dioxide Capture and Storage=CO2回収・固定)、大気中から直接、回収するDAC(Direct Air Capture=直接空気回収)で確保する。

 カーボンリサイクルが経済性をもって社会に広まれば、カーボンフリーのメタンガスを都市ガスや産業用の高温熱源に活用したり、これまで通りプラスチック素材の利便性を享受しつつ、カーボンニュートラルを達成できることになる。

 IHIが福島県相馬市で運営する「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」では、こうした、再エネ水素とCO2による「カーボンリサイクル」の一端を垣間見ることができる(図1)。

図1●「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」内にある研究棟
図1●「そうまIHIグリーンエネルギーセンター」内にある研究棟
(出所:日経BP)
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