自然電力、九州沖で浮体式洋上風力を検討、仏社と共同で

2019/07/01 19:51
工藤宗介=技術ライター
調印式の様子
(出所:自然電力)
クリックすると拡大した画像が開きます

 自然電力(福岡市)は6月27日、仏Ideol(イデオル)と、国内における浮体式の洋上風力発電事業について共同で検討することで合意したと発表した。Ideolは、浮体式の洋上風力発電設備向け浮体基礎の開発を手掛けている。

 Ideolは、九州を含む気象・海象条件の異なる2つのエリアで浮体式の洋上風力プロジェクトの経験を持つ。同社の特許技術「Damping Pool(ダンピングプール)」は、浮体に搭載する風車のサイズやタイプを選ばす、さらに水深や海底地質などの条件に依存せず、風力資源を最適に活用できるという。

 今回の合意により両社は、九州における浮体式の洋上風力発電事業について共同で検討する。将来的には、協力エリアを日本全国に広げていくことも視野に入れている。

 また同日、自然電力は北九州市の港湾エリアである響灘地区に風力発電設備と太陽光発電設備を併設する「北九州響灘風力発電所・太陽光発電所」を着工したと発表した。同社グループが手掛ける2件目の風力発電所となる。

 洋上向けに設計された出力5MWの風力発電設備を地上に設置するとともに、同敷地内に出力約0.6MWの太陽光パネルを併設し土地・系統を有効活用する。風力設備は日立製作所製、太陽光パネルは中国・JAソーラー製、パワーコンディショナー(PCS)はドイツ・SMAソーラーテクノロジー製を採用する。

 年間発電量は一般家庭3120世帯分に相当し、発電した電力は固定価格買取制度(FIT)を活用して九州電力に売電する。2020年春に完工予定。

 自然電力は、これまで国内で約800MWの再生可能エネルギーを開発した実績があり、事業領域を太陽光から風力、小水力にも拡大している。2018年2月には、佐賀県唐津市に同社初となる風力発電設備「唐津市湊風力発電所」(約1.99MW)の商業運転を開始した。