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アブダビの「ギガソーラー」稼働、売電単価「2.42セント」のワケ

丸紅とジンコが参画、ロボットがパネル洗浄

2019/07/09 17:55
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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1カ所で出力1.177GWの「ギガソーラー」
(出所:アブダビ首長国政府)
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 丸紅は7月1日、アラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ首長国において、出力1.177GW(1177MW)の「ギガソーラー」である、スワイハン太陽光発電プロジェクトの運転を始めたと発表した。4月30日に商業運転を開始していた。

 複数の太陽光発電所で構成するのではなく、1つの発電所で出力1.177GWとし、世界最大規模の太陽光発電所となった。

 入札情報により「2.42米セント/kWh」という世界最安の売電単価が公表された2016年当時、太陽光発電の低コスト化が急速に進んでいることを示す象徴的なプロジェクトとして話題となった。

 スワイハンの「ギガソーラー」プロジェクトは、アブダビ水電力省(Abu Dhabi Water and Electricity Authority:ADWEA)が主導して開発し、丸紅と中国の太陽光パネル大手、中国ジンコソーラーホールディング(JinkoSolar Holding)が参画している。

 発電事業者となる特定目的会社(SPC)のSweihan PV Power Companyには、3者が合計で約2.2億米ドルを出資している。SPCへの出資比率は、アブダビ水電力省系のAbu Dhabi Powerが60%、丸紅とジンコソーラーはそれぞれ20%ずつとなっている。政府系が60%を持ち、丸紅とジンコソーラーにとってはリスクを抑えられる構成となっている。

 プロジェクトの総投資額は、合計で約8.7億米ドルとなった。約2.2億米ドルの出資に加えて、約6.5億米ドルの融資を受けた。

 この融資では、日本の三菱東京UFJ銀行(現・三菱UFJ銀行)、農林中央金庫、三菱UFJ信託銀行、三井住友銀行のほか、フランスのクレディ・アグリコル、BNPパリバ、ナティクシス、UAEのDubai International Finance Centreの8行によるプロジェクトファイナンスを組成した。

 太陽光発電電力は、エミレーツ水電力公社(Emirates Water and Electricity)に25年間の電力供給契約に基づいて売電する。

 ギガソーラーの敷地面積は7.8m2で、約300万枚のジンコソーラー製の太陽光パネルを並べた。工期は約23カ月で、これは当初の計画通りだったとしている。

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