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富士経済、2030年の再エネ市場を予測、太陽光と風力で明暗

2019/07/31 10:29
工藤宗介=技術ライター
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再生可能エネルギー市場の予測
(出所:富士経済)
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 「2030年度の太陽光発電の新設市場は2018年度の3割以下まで縮小する」――富士経済は7月29日、こうした予測を発表した。一方、太陽光以外の再生可能エネルギー発電では、特に風力や水力発電が2018年度と比べて大幅な拡大を予想する。

 2018年度の再エネ設備の新設市場は、太陽光が1兆7915億円、太陽光以外(風力、水力、バイオマス、地熱)が3296億円の見込みで、太陽光発電が全体の80%以上を占める。固定価格買取制度(FIT)の改正で、2017年度から事業計画認定制度が始まったことにより、認定取得済み(みなし認定)案件の迅速な運転開始が求められ、未稼働案件の導入が進んだという。

 一方、2030年度の太陽光は4678億円、太陽光以外は5843億円になると予測する。太陽光は、グリッドパリティを迎え2025年度までにはFITの新規認定がなくなると予想される。将来的には、自家消費型の「非FIT」太陽光が市場の大部分を占めるとみられる。

 また、風力発電は、2025年度ごろまでは陸上大型が市場を牽引し、2025~2030年度ごろから洋上風力が本格的に市場拡大すると予想する。水力発電は、2020年度に予定される発送電分離に伴い、旧一般電気事業者の発電事業部門が積極的なリパワリングやフルリニューアルを進める見通し。

 また、2018年度末の再エネ発電の累計導入量は合計7183万kW、うち太陽光が5420万kWと全体の75.5%を占めると見込まれる。今後はFIT買取単価の引き下げや入札制度の範囲拡大により新規導入量が鈍化するとみられ、2030年度末は合計1億2687万kW、うち太陽光は9430万kWと予測する。

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