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480MWの「宇久島プロジェクト」、8月にようやく着工!(page 5)

主体が九電工に代わり、土地や許認可の準備を急ぐ

2019/08/01 07:10
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 着工後、まず本格的な施工の準備のための工事を進める。先行隊となる作業員向けの宿舎を建て、そこに作業員が住めるようになってから、ようやく本格的な作業員用の宿舎を建てる。こうして宇久島内に宿泊しながら作業できる従事者の数を増やしながら、土木や伐採などに着手する。

 宇久島のプロジェクトでは、発電設備の設置区域も緑化する条件が課されている。このため、伐採や整地などを施す場所でも、緑化を終えてから基礎を築き、架台を据え付ける。

 太陽光パネルは、京セラ製の多結晶シリコン型を採用する。約165万枚を設置する予定としている。

 京セラによると、「もし宇久島プロジェクトの事業化が正式に決定し、8月中に着工した場合、宇久島向けの太陽光パネルの出荷は、2020年初ころに始まるだろう」(京セラ ソーラーエネルギー事業本部の小谷野俊秀・副本部長)との見通しを示す。

 パネル設置区域には、整地すらほぼ不要な場所もある。こうした場所では、早くから基礎や架台の設置が進むため、年明けにもパネルの納入が始まるようだ。

 九州本土との間には、約64kmの海底ケーブルを敷設し、九州電力に売電する。新たな枠組みに加わった古河電工が、海底ケーブルの敷設を主に担う。

 海底ケーブルは、宇久島から九州本土を結ぶだけでなく、宇久島の南西にある寺島からの発電電力の送電にも使われる。

 海底ケーブルでは、高電圧の直流で送電する。HVDC(高圧直流送電)などと呼ばれ、欧州の洋上風力などで広く採用され、長距離を効率的に送電する手法として知られる。日本国内では、こうした需要が少なかったものの、60km以上を送電する宇久島のプロジェクトには適しており、採用に至ったようだ。

 宇久島の中央付近の南端部に、HVDC関連を含む海底ケーブル設備が設置されるようだ(図9)。

図9●島の中央の沿岸部から、海底ケーブルが敷設される
(出所:日経BP)
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