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大規模再エネの「買取義務」「インバランス特例」廃止、市場連動型に(page 2)

2019/08/06 14:15
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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「地域電源」の条件が争点に

 そして、「例示」という形で、2つの電源に該当する再エネを示した。「競争電源」には、大規模事業用太陽光と風力、そして大規模地熱、中水力発電を挙げた。このうち大規模地熱と中水力については、「開発段階のリスクが高いことから、売電支援に偏重せずに新規地点開発を推進する」とした。

 また、「地域電源」には、住宅用太陽光、小規模事業用太陽光、住宅や工場など所内で活用する自家消費型太陽光、地域で集材した燃料による熱電併給型バイオマス発電、温水を地域で活用する地熱発電、地域の治水や農業と共生する小水力発電を挙げた。

 今後の制度設計で焦点となるのは「地域電源」と認定し、引き続きFITの対象とする案件の条件だ。特に議論となるのが、今回の中間整理案で「地域電源」として例示された「小規模事業用太陽光」の扱いだ。現行の入札制度のように「500kW未満の事業用太陽光」など単純な規模要件だけにするのか、自営線による自家消費を必須にするのか、託送により近隣に売電しているケースを認めるのか、その場合の「近隣」の範囲は――など論点が多い。

 開発件数の多い「10kW以上、50kW未満の事業用低圧太陽光」を規模以外の要件で「地域電源」か、否かを判断する場合、事務処理量が過大になって現実でないとの背景もあるが、すでに複数の委員会から、「単純に規模だけで判断すると、制度の隙間を付くような案件が続出するので、規模以外の条件を付けるべき」との意見が出ている。

 また、今回の小委員会で、JPEA(太陽光発電協会)は、「地域活性化にも貢献するソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)については、地域電源として、今後もFITの対象にして推進してほしい」と要望した。営農型については、新規開発を目指す動きも活発なだけに、検討課題の1つになる可能性もある。

ソーラーシェアリングは「地域電源」として認められるか?
(出所:日経BP)
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