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IRENAと国連、再エネ導入の取り組み加速で合意

2019/08/06 18:02
大場 淳一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は8月1日、国際連合気候変動枠組み条約(UNFCCC)と共同で気候変動に対処するための取り組みを強化し、再生可能エネルギーの広範な導入や持続可能な利活用を促進していく、と発表した(関連記事1)()。

図●気候変動に対処するため、再エネへの取り組み強化に合意したIRENAのラ・カメラ事務局長(左)とUNFCCCのエスピノーザ事務局長
(出所:IRENA)

 今回の取り組みは、低炭素で気候変動に対応可能な世界を確立することを目指した両者の長期にわたる協力関係に基づいており、持続可能な開発目標(SDGs)や気候変動に関するパリ協定に沿うものとなる。同協定で中心となる目標は、大気の平均上昇温度を1.5℃以下に維持することである。

 ドイツのボンで8月1日に両者の代表が署名した覚書では、IRENAとUNFCCCがエネルギー転換に関する知識の交換を深め、専門家会合でより密接に協働し、能力の強化によって再エネの促進や啓もうといった活動に取り組むことで合意したとしている。

 UNFCCCのパトリシア・エスピノーザ事務局長は、「パリ合意の目標達成のためには、クリーンエネルギーへの速やかな転換が極めて重要である。残された時間は少ない。かつてない猛暑など、世界中で悪化しつつある気候変動の影響は既に明らかだ。最悪のシナリオを回避するためには、あらゆる機会を活用してクリーンな再エネを迅速かつ大規模に導入すべきだ」と述べている(関連記事2)。

 また、IRENAのフランチェスコ・ラ・カメラ事務局長は、「コスト低下によって太陽光や風力などの再エネは、エネルギーの低炭素化を支える柱となった。省エネルギーと組み合わせることで、気候変動の対策として最も効果的な手段でもある。再エネは雇用を生み、持続可能な開発ももたらす。IRENAは、2019年にチリで開催されるCOP25、さらに2020年のCOP26に向けて再エネ導入に取り組む国々を全面的に支援する」と語る。

 UNFCCCとIRENAは既に、専門家会合や刊行物などを通して再エネの導入促進で協働しており、アフリカの数カ国に対して能力強化のために再エネのトレーニングを共同で実施するなどの実績もあるという。

 またIRENAはUNFCCCによる「グローバル気候行動」の取り組みにおいて最大の支援団体の1つでもあり、都市や地域、投資家などの気候変動に対する取り組みを積極的に支援している。

 両者による今回の合意は、これまでの協働に基づいてクリーン技術の分野における各地域での活動を一層拡大することが目的という。

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