宮城県と東北電、再エネのP2P取引、VPPを実証

2019/08/16 14:07
工藤宗介=技術ライター

 宮城県と東北電力は、デジタル技術を使った再生可能エネルギーの有効活用に向けた取り組みを開始し、県内の合同庁舎に設置された太陽光発電設備と蓄電池を活用した仮想的な電力融通および仮想発電所(VPP)に関する実証試験を行う。8月8日に協定書を締結した。

 実証実験では、県内7カ所の合同庁舎(大河原、仙台、大崎、栗原、登米、石巻、気仙沼)それぞれに太陽光発電の発電量や電力需要などを計測する端末を設置し、ブロックチェーン技術を用いて計測値を記録する。

 ある場所で発電した電気がどこでどれくらい使われたかを追跡する、電源のトレーサビリティを検証する。また、各庁舎の余剰電力を他庁舎に仮想的に融通し、融通した電力による負荷平準化の効果や、電力会社を通さない電力直接取引(P2P電力取引)の実現可能性を検証する。

P2P電力取引実証の概要
(出所:東北電力)
クリックすると拡大した画像が開きます

 このほかにもVPP実証として、気仙沼合同庁舎に設置された蓄電池を遠隔監視・最適制御することで、蓄電池の長寿命化や、電力需給バランスの調整機能としての活用可能性も検証する。

VPP実証の概要
(出所:東北電力)
クリックすると拡大した画像が開きます

 実証期間は2021年3月までの約2年間。余剰電力の融通による再エネ有効活用や電源トレーサビリティによる高付加価値化など、新たなエネルギービジネスモデルを検討することで、再エネ電力の取引を活性化し、普及を促す。