ニュース

函館市で6.5MWのバイナリー地熱、オリックスが着工

2019/08/19 08:15
工藤宗介=技術ライター
印刷用ページ
南茅部地熱発電所(仮称)の完成イメージ
(出所:オリックス)
クリックすると拡大した画像が開きます

 オリックスは8月8日、北海道函館市南茅部地域において出力6.5MWのバイナリー方式地熱発電所「南茅部地熱発電所(仮称)」の建設に着手すると発表した。2022年初春の竣工、商業運転の開始を目指す。

 年間発電量は、一般家庭約1万8250世帯分に相当する最大約5694万kWhを見込んでいる。熱水は熱のみを使用した後、全量を地下に還元する。ポンプを活用した熱水の汲み上げにより井戸の掘削本数と敷地面積を削減するとともに、水を使用しない冷却装置により樹氷の発生を防ぐなど、環境保護を重視した設計とした。

 バイナリー発電および熱源設備一式は、日鉄エンジニアリングがフルターンキー契約(設計・調達・施工・試運転の一括請負)で受注し、2016年に米TAS Energyから導入した技術・ノウハウも活用する。施工は、日鉄エンジニアリングときんでんが担当する。

 オリックスは、グループ運営する温泉旅館「別府温泉 杉乃井ホテル」(大分県別府市)で出力1.9MWの自家用発電所を保有・運営するほか、八丈島で公募採択された地熱発電事業で2022年の運転開始を目指し調査を進めるなど、国内複数箇所で地熱発電の開発を進めている。

 地熱発電は、季節・天候・昼夜を問わず中長期的に安定して電力供給できることから、ベースロード電源としての活用が期待される。日本の地熱資源量は、米国、インドネシアに次ぐ世界3位という。

  • 記事ランキング