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「工事費負担金」の一部返還求め東北電を提訴、秋田の太陽光発電事業者(page 2)

2019/08/23 19:02
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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争点は大きく2つ

 訴状では、大きく2つの点から、増額分の約9800万円に関して返還を求めている。

 1つ目は、負担金支払いを求める法的な根拠となる「電力受給契約に関する要綱」にある「(提示された工事費負担金などに関する)発電事業者の同意」(第33条ロ)の条項自体が、民法の定める「公序良俗違反」、独占禁止法の定める「一方の優越的地位の乱用」に該当し、「正常な経済的秩序に反しており無効」と主張している。

 2つ目は、負担金増額の理由として、東北電力が説明する「空き容量がない」というのは、複数の再エネ電源から上位系統に向かう潮流(電気の流れ)の最大値を単純に足し合わせた算定方法によるもので、実際には上位系統から下位系統への逆の潮流と相殺されるため、容量は十分にあると主張している。

 また、訴状では、増額分の算定根拠となった系統変電所内の変圧器の増強(10MVAから20MVAへの交換)に要したコストに関して、「工事完了後は送配電事業者(被告である東北電力)の所有物になる設備のコストを、接続申込時にたまたま容量を超えた発電事業者が全額負担するのは納得できない」との疑問も、公序良俗違反の1つに挙げている。

 今回の負担金返還訴訟で、その根拠して挙げられたこうした論点は、「電力受給契約に関する要綱」の在り方や、系統空き容量の算定方法、系統接続コストに関する特定負担(発電事業者側の負担)と一般負担(送配電事業者側の負担)の割合に関するもので、固定価格買取制度(FIT)開始当初からその適切性(FIT電源は当初、全額特定負担)を巡って疑問の声が多かった。裁判所が司法の立場からこうした論点にどんな判断を示すのか、たいへんに注目される。

変電所内の設備増強に関わるコストが争点の1つになっている(画像はイメージで訴訟とは関係ありません)
(出所:日経BP)
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