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鹿角市に水力主体の地域新電力、県営発電所も獲得へ

2019/08/27 12:48
工藤宗介=技術ライター
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かづのパワーの事業モデル
(出所:鹿角市)
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 秋田県鹿角市と地元金融機関、市内事業者が共同出資し、地域新電力「株式会社かづのパワー」を7月17日設立した。自給率300%を超える同市の再生可能エネルギー電源を地産地消することで電力資金を域内で循環させ、利益を地域に直接還元する。

 市内にある安定した再エネ電源を安価に獲得することで低額な電力供給を目指す。仕入額の低減に加えて市場の価格変動リスク低減により経営を安定化できるという。利益は市への寄付、新たな再エネ設備への投資、安価な電力供給の原資など、さまざまな形で地域還元する。

 30分ごとに電力使用量をほぼリアルタイムで確認できるTEMSサービスや、節電要請に応じて電気料金を割引するDR割引メニューを提供する。また、自家消費型太陽光ESCO事業も検討する。需給調整業務はパワーシェアリング(千葉県旭市)に委託する。

 当初は東北電力と再エネ特定卸供給契約を締結し、地域電源である三菱マテリアルの長田水力発電所を主な電源として供給する。同発電所は1898年に運転を開始し、2015年には固定価格買取制度(FIT)認定設備として水車・発電機・建屋を更新した。

 2020年4月から市所有33施設に計2384kW(2.384MW)を供給する。収支を見極めながら規模を拡大し、2023年度に市内県営水力1カ所を獲得してすべての市所有施設と一部民間施設への供給を開始し、2024年度に8000kW(8MW)の供給を目指す。2025年度以降は、市内の県営水力9700kW(9.7MW)の獲得とともに市内全域への供給を目指す。

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