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電気事業者の新設12.9%減、FITによる「電力事業バブル」弾ける!?

2019/08/27 14:02
工藤宗介=技術ライター
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利用エネルギー別の電力事業者の新設立推移
(出所:東京商工リサーチ)
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 東京商工リサーチ(TSR)は8月23日、2018年(1~12月)に新しく設立された電気事業者は1733社だったと発表した。前年同期比では12.9%減と2年ぶりの前年割れとなり、減少率は全業種(同2.7%減)を大幅に上回るなど、固定価格買取制度(FIT)導入以降の「電力事業バブル」の鈍化が鮮明になったという。

 利用エネルギー別では、太陽光は前年比3.3%減の1113社となり、2年ぶりに減少した。風力は同25.4%減の234社と大幅減となった。一方、ガスは26社(前年25社)、火力は7社(前年8社)で、前年と同水準に留まった。経済産業省では、大規模な太陽光や風力についてFITを見直す方針で、今後も新設数は減少基調となる可能性が高いとしている。

 資本金別では、100万円未満が779社(構成比44.9%)、さらに100万円未満を含む1000万円未満は1570社(同90.5%)を占めた。法人格別では、合同会社が1043社(前年比12.5%減)、株式会社が646社(同11.8%減)、一般社団法人が36社(同14.2%減)となり、すべての法人格で前年を割り込んだ。

 2018年7月に閣議決定された「第5次エネルギー基本計画」では、2030年には全電源の再エネ率22~24%を目指すと明記されており、今後は太陽光以外の拡充、出力制御の回避、既存再エネ発電所の安定稼働が課題になる。既存発電所の安定稼働には、メンテナンス水準の維持と既設発電所の売買など、セカンダリー市場の活性化が必要と指摘する。

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