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Jパワー、長崎と北海道で洋上風力の開発可能性調査

2019/08/30 13:40
工藤宗介=技術ライター
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 電源開発(Jパワー)は、洋上風力発電所の開発可能性調査を進めている。7月16日から住友商事との共同により長崎県西海市沖で海底地盤調査を、8月26日から北海道檜山エリア沖で海底地形調査(深浅測量)を開始した。
 
 長崎県西海市沖洋上(平島および江島周辺)では、海上に設置したSEP(Self Elevating Platform:自己昇降式台船)から海底地盤ボーリング調査を行い、地盤構造および地質性状を確認する。また、作業船から音波探査を行い、調査範囲内の地盤状況を調べる。期間は8月までの予定。

長崎県西海市沖洋上(平島および江島周辺)の調査位置
(出所:電源開発)
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 共同で調査を行う住友商事は、世界各地で再エネ発電の事業開発・運営を積極的に展開しており、持分発電容量は約1.4GWになる。洋上風力発電には2013年から取り組んでおり、ベルギー、英国、フランスで事業参画し開発・運営に関する知見を高めている。

 また、北海道檜山エリア沖(せたな町、八雲町、乙部町、江差町、上ノ国町)では、ヘリコプターに搭載したレーザー測深機による計測(水深10mまで)および調査船に搭載したナローマルチビーム測深機による計測(水深10m以深)を行う。期間は10月中旬までの予定。

 開発可能性調査と合わせて、8月30日から計画段階環境配慮書の縦覧を開始する予定。なお、同地域は陸上風力発電所の開発が盛んで、2005年に瀬棚臨海風力発電所、2014年に上ノ国ウインドファームが運転開始し、現在はせたな大里ウインドファーム、上ノ国第二風力発電所が建設中。

北海道檜山エリア沖(せたな町、八雲町、乙部町、江差町、上ノ国町)の調査位置
(出所:電源開発)
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 Jパワーは、国内第2位の規模となる合計約45万kWの風力発電設備を所有する。洋上風力発電事業については、北九州市沖洋上風力実証設備の建設・運営に携わるほか同地区港湾区域での事業化調査、英国Triton Knoll洋上風力事業に参画している。

 国はすでに、2019年度から施行された「再エネ海域利用法」に基づき、洋上での風力発電事業者を公募で選定するエリア(促進区域)として11区域を指定した。長崎県西海市江島沖もその1つになっている(関連記事:洋上新法による「有望4区域」公表、「促進区域」は合計11)(関連記事:「新法で洋上風力の実現に一歩、だが壁も多い」、荒川忠一東大名誉教授に聞く)。

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