太陽光の廃棄費、例外的「内部積み立て」の条件で論議

FIT後の発電継続ならパネル交換に「払い戻し」

2019/09/26 22:32
加藤 伸一=日経BP総研 クリーンテックラボ
内部積み立ての案件の選定で「考慮すべきこと」として示した内容
(出所:経済産業省)
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内部積み立ての案件として認める条件として示した内容
(出所:経済産業省)
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買取期間の終了後の交換分には「払い戻し」
(出所:経済産業省)
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 経済産業省は9月24日、「太陽光発電設備の廃棄等費用の確保に関するワーキンググループ(WG)」の第5回の会合を開催した(第4回の関連ニュース)。

 必要な廃棄費用の確実な確保に向けて、今後、源泉徴収型の「外部積み立て」を基本とする運用に変える予定(2018年11月の会合の関連ニュース)。この運用に変えた際に、例外的に一部の発電事業者に認めるとする、「内部積み立て」の対象となるために備えるべき条件を示した。

 経産省が示したのは、長期にわたって安定して発電するための責任や能力を有していること(発電設備の適切な維持管理、責任ある事業運営)、廃棄に必要な費用を確実に確保できること(適切な費用の積立の実行と公表、第3者による客観的な積立状況の把握、資金を他に流用せず適切に使用)である。

 このうち、確実な費用の確保という要件に関して、「外部積み立て時に必要になる額よりも、多い額の積み立てを予定し、その公表に同意する案件」、「年ごとなど、一定期間ごとに、外部積み立てを選択した場合よりも多い額が実際に積み立てられ、その公表に同意する案件」、「金融機関や会計士などによって、年1回以上など定期的に積み立て状況が確認されている案件」という条件を、内部積み立てを認める基準として示した。

 これらの条件を満たさなくなった場合には、原則である「外部積み立て」に移行させる。

 こうした提案に対して、「最大の目的は、発電設備の放置や不法投棄を防ぐことにあることを忘れてはいけない。制度面で設備の設置や運営の方法に自由度が高いことを悪用したり、意識が低いまま運営している発電事業者が少なくない現状を考えて、廃棄費の確保のための制度運用は、最悪のケースを想定して、性善説ではなく性悪説で考えるべき」といった委員からの指摘があった。
 
 年ごとに確認するという条件でも、確認される時期にのみ、積み立てることを表明している額を用意して、確認が終わった後は引き下ろし、他の用途に流用するといった、この条件を逆手にとって運用をする発電事業者が出てくる恐れがあるのではないか、といった懸念が示された。

 また、買取期間の終了後も、長期にわたって発電事業を継続していく目的で、太陽光パネルやパワーコンディショナー(PCS)を交換する場合、積み立てた費用を発電事業者に戻し、設備の交換と廃棄に充てることを認める。

 買取期間中の発電所に対しては、この措置は認めない。