大ガス、高精度な太陽光発電予測を実証、FIP睨みサービス化

2019/10/02 18:43
工藤宗介=技術ライター

 大阪ガスは10月1日、同社のグループ会社である由良風力開発(和歌山県由良町)が保有するメガソーラー(大規模太陽光発電所)「由良太陽光発電所(南)」において、太陽光の高精度な発電量予測サービスに向けた実証試験を開始した。ドイツのVPP(仮想発電所)事業者であるNext Kraftwerke(NXK)と共同で実施する。

 由良太陽光発電所(南)は、2016年12月に運転を開始した。多結晶シリコン型太陽光パネル4950枚を設置し、出力は1.312MW。今回の実証では、同発電所の設置環境や実発電量などの情報と、日射量や気温などの気象予測をもとに、1時間後から翌日24時までの発電量予測を1時間ごとに更新していく。

 これまで大阪ガスは、2018年8月から蓄電池の最適制御の実証試験など、分散エネルギーリソースを効率的に活用するDR/VPP運用サービスの実現に取り組んできた。2018年9月には気象予報事業者登録を取得するなど、狭域での気象予測技術の精度向上に努めており、今回の実証を通じて太陽光の高精度な発電量予測を目指す。

実証試験の概要
(出所:大阪ガス)
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 再エネの導入が進むドイツでは、2000年に固定価格買取制度(FIT)を導入、2012年には再エネの電力市場への統合を目的として市場価格にプレミアム料金を上乗せするFIP(フィード・イン・プレミアム)制度が導入された。それに伴い、出力変動が大きい再エネ発電量の精緻な予測や市場取引代行などのサービスをビジネスチャンスと捉える企業が多数現れている。NXKもその一社で、ドイツ国内で3100MW(3.1GW)の太陽光発電を管理するなど豊富な実績を持つという。

 一方、日本では2012年からFITを導入。経済産業省「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」の中間整理では,FITから自立して電力市場へ統合すべきと示されており、今後ドイツと同様のサービスが必要になると予測される。大阪ガスでは、将来の制度変更を見据えた新サービスの提供を目指すという。

大阪ガスが目指す新サービス
(出所:大阪ガス)
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