昭和化学、地域木質バイオマスを熱利用、化石燃料20%減

2019/10/09 13:07
工藤宗介=技術ライター
バイオマス熱風炉の外観
(出所:NEDO、昭和化学工業)
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プラント概念図
(出所:NEDO、昭和化学工業)
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事業の全体フロー
(出所:NEDO、昭和化学工業)
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 昭和化学工業は、岡山工場(岡山県真庭市)の敷地内に熱風炉設備を備えた木質バイオマス熱供給プラントを建設し、実証運転を開始した。9月4日に発表した。

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のバイオマスエネルギーの地域自立システム化実証事業による取り組みとなる。

 地元地域で産出される木の皮などの余剰木質バイオマスを燃料に、生成した熱を同社の珪藻土製品の製造・乾燥工程に利用する。1日あたり24tの規模でバイオマス燃料を活用し、最大2050kW能力で500度の高温空気を供給する。既存工場の乾燥工程に必要な熱量の30%に相当する。

 既存のLNG(液化天然ガス)燃料の熱供給プラントに新たに併設した。既存工場の排熱を利用したバイオマス燃料の乾燥機能を付加した燃料槽、珪藻土乾燥させるためのバイオマス熱風炉、熱風炉で生成した燃焼ガスをクリーンな高温空気に置き換える熱交換器から構成される。

 バイオマス熱風炉には多様な燃料の燃焼に適した階段式火格子(ストーカ)炉を採用し、24時間連続で燃焼させる。同設備を安定的に稼働させることで、岡山工場全体で化石燃料使用量を20%低減し、二酸化炭素排出量を年間1000t削減できる見込み。

 NEDO事業として実証運転を2020年度末まで実施、その後は昭和化学工業の自主研究運転を2023年秋まで実施する予定。これまでの輸入LNGに100%依存した状態から地元バイオマス燃料との併用に切り替えることで、既存のエコシステムと共生した持続可能な社会構築を目指す。