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「風力」推進で船の燃費を5~8%削減、商船三井と東北電

2019/10/17 17:53
工藤宗介=技術ライター
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ウィンドチャレンジャー搭載石炭船のシミュレーション画像
(出所:商船三井)
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 商船三井と東北電力は10月15日、硬翼帆式風力推進装置(ウィンドチャレンジャー)を搭載した石炭船の導入について本格的に検討すると発表した。両社は今後、荷役および入出港への影響や航行時の温室効果ガス削減効果などについて検証し、2022年度以降の運航開始に向けて協議していく予定。

 「ウィンドチャレンジャー」は、伸縮可能な硬翼帆によって風力エネルギーを推進力に変換して使用する装置。硬翼帆1枚を搭載した船の温室効果ガス削減効果は、非搭載の同型船と比較して日本-豪州航路で約5%、日本-北米西岸航路で約8%を見込み、環境負荷の低減と経済性の向上が期待できるという。

 商船三井と大島造船所(長崎県西海市)が中心となって取り組む「ウィンドチャレンジャープロジェクト」によって研究開発された技術となる。10月3日に一般財団法人・日本海事協会から設計に関する基本承認(AIP)を取得したと発表した。

 商船三井と東北電力は、これまでも東北電力の火力発電所に積算を輸送する石炭船へのウィンドチャレンジャー搭載について検討を進めてきた。今回、東北電力が所有する石炭火力発電所の港湾施設において、ウィンドチャレンジャー搭載船の受け入れが可能であると確認されたことから、本格的に共同して検討していくこととした。

 ウィンドチャレンジャー搭載石炭船は、載貨重量トン数が9万8000t、全長235m×全幅40m×高さ20m(船艇から甲板まで)の規模を想定する。搭載する硬翼帆は、高さ最大52m(折りたたみ時22m)×幅15mとなる見通し。

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