北関東エリアの太陽光、低圧事業用も含め「ノンファーム接続」適用へ

2019/10/26 15:53
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ

 経済産業省は10月8日、新エネルギー小委員会・系統ワーキンググループ(WG)を開催し、北関東エリアの一部において、連系出力50kW未満の低圧事業用太陽光を系統接続する際、「ノンファーム型」を前提に進めていく方針を示した。

 「ノンファーム型」接続とは、電力系統が混雑した時に発電出力を制御(抑制)することを前提として、新規電源を系統連系する仕組み。

 従来、国内では、工事費負担金の支払いを条件に連系承諾し、工事費負担金を使って系統設備を増強したうえで、「ファーム接続」(系統混雑による出力制御を求めない接続)で、系統連系するのが一般的だった。

 今回、「ノンファーム型」を前提に接続していく方向となった地域は、北関東東部募集プロセスの対象エリア。この募集プロセスでは、高圧・特高案件の募集容量に対して応募容量が大幅に下回ったことで、現在、募集プロセスを一時延期し、高圧・特高案件の接続をノンファーム型として進める方向になっている。

北関東東部募集プロセスの対象エリア
(出所:東京電力パワーグリッド)
クリックすると拡大した画像が開きます

低圧案件も11月に「接続枠」超過

 一方、このエリアでは、低圧事業用太陽光の契約申し込みが活発で、今年11月には低圧事業用向けに確保していた接続枠を超過してしまう見込みという。東京電力パワーグリッド(東電PG)によると、高圧・特高案件の募集プロセスを一時延期してノンファーム型に切り替えるか否かにかかわらず、事前に確保した接続枠(15万kW)を超えた後、低圧事業用案件を系統連系するには、「暫定的なファーム接続」となり、混雑時の出力制御が前提となるという。

該当エリアでの低圧事業用発電設備の申込み状況
(出所:東京電力パワーグリッド)
クリックすると拡大した画像が開きます

 そこで、東電PGでは、募集プロセスを延期し、高圧・特別高圧案件の接続を「ノンファーム型」前提としていくのと並行して、低圧事業用太陽光に対しても、「ノンファーム型」を条件とした連系承諾を進めていくとの方向性を示していた。

 10月8日の系統WGでは、こうした東電PGの提案に、事務局(経産省)から了承する案が公表され、委員からも賛同を得られた。これにより、北関東東部エリアでは、低圧も含めた事業用太陽光の新規接続のすべてが「ノンファーム型」に移行することになりそうだ。

 これまで経産省の有識者会議などで議論されてきた「コネクト&マネージ」(系統混雑時の出力制御を前提とした接続手法)は、いずれも高圧・特別高圧案件を想定としてきたが、今回の東電PGの方針によって、その適用が低圧事業用案件にまで広がることになる。