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低圧事業用の野立て太陽光、政策支援を打ち切り、バブル終焉へ、経産省が方針(page 3)

2019/10/30 19:31
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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「営農型低圧」の行方は?

 今後、調達価格等算定員会の場で、議論される詳細な要件内容としては、「自家消費率の最低を設定するのか」「集合住宅やテナントビル、第三者所有モデルなど需用家と発電設備の所有者の異なるケースの扱い」「自己託送制度を活用した場合の扱い」などになる。

 自家消費率の最低値を設定する場合、住宅太陽光の「30%」がベースになりそうだが、委員からは、「住宅太陽光の自然体ケースに揃える必要はない、半分を下回るのに、自家消費主体といえるのか」との指摘もあり、「50%以上」となる可能性もある。

 ただ、一方で、自家消費率の基準値を決めても、「いかに自家消費割合を計測・モニタリングするのか」「需要先が工場の場合など、操業の度合いや、生産設備の変更によって、事後的に自家消費率が大きく変化する可能性も高く、その場合どうするのか」など、制度設計が複雑になることも予想され、議論の行方が注目される。

 こうした方向性とは別に、事務局案では、「エネルギー分野以外の行政分野との連携案件」を検討課題とし、耕作放棄地の農地転用による営農型太陽光を例示した。営農型太陽光については、JPEA(太陽光発電協会)も、地域活用電源の1つとして認めてほしいとの要望を出しており、その扱いが議論されそうだ。

 また、2020年度には、現行のFIT下での入札範囲の拡大も予定されており、現在の「500kW以上」が、仮に250kW以上になった場合、50kW以上250kW未満の小規模の高圧太陽光の扱いをどうするのかも、今後の議論として残された。

 今回、事務局は、FIT抜本見直し期限の2021年3月に先駆け、低圧事業用太陽光について、2020年度から「自家消費型の地域活用要件」を設定するとした。この背景には、「FIT期間後の存続に不安の残る低圧事業用をこれ以上、増やしたくない」「時間的な猶予を短くし、低圧事業用案件の大規模な駆け込みを抑えたい」との狙いが見え隠れする。

 FIT抜本見直し後の2021年度以降、太陽光は、「自家消費+FIT余剰売電」の小規模案件(主に低圧)と、「FIP全量売電」の大規模案件(高圧・特別高圧)に分け、大規模案件は入札という政策支援の枠組みになりそうだ。自家消費しない低圧事業用案件は、電力取引市場で政策支援なしに相対で売電事業を行うしかない。低価格化が著しいとはいえ、従来のように投資対象として資金を集めつつ、開発を進めるのは難しそうだ。

事業用太陽光発電の余剰売電比率ごとのFIT認定案件件数
(出所:定期報告データより資源エネ庁作成)
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