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福島で「第三者所有+VPP」実証、地域通貨で再エネ価値を交換

2019/11/02 21:26
工藤宗介=技術ライター
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実証事業のイメージ
(出所:シェアリングエネルギー、デザイニウム)
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第三者所有モデルとデジタルコミュニティ通過の流通スキーム
(出所:シェアリングエネルギー、デザイニウム)
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 シェアリングエネルギー(東京都港区)とデジタルコミュニティ通貨の企画開発を手掛けるデザイニウム(福島県会津若松市)は10月24日、福島県が実施する「再生可能エネルギー関連技術実証研究支援事業」に採択されたと発表した。

 第三者所有モデル(PPAモデル)によるVPP(仮想発電所)の構築と、デジタルコミュニティ通貨による再エネ価値の交換を実証する。

 今回採択された事業では、太陽光発電と蓄電池の第三者所有モデルの実証および電力データの解析・制御を通じたVPP事業の実証、再エネの発電量を担保にしたデジタルコミュニティ通貨の発行、流通促進モデルを実証する。

 第三者所有モデルは、シェアリングエネルギーの電力サービス「シェアでんき」を用いて、戸建住宅を中心に10世帯程度に導入する。固定価格買取制度(FIT)を適用せず「脱FIT」の新たな事業モデルに取り組む。海外では太陽光と蓄電池の第三者所有モデルを活用した家庭版VPP構築で先行事例が複数存在するが、日本では初の試みになるという。

 実証期間は2019年10月~2021年2月の2カ年計画。1年目は太陽光と蓄電池を第三者所有モデルで提供し、需要家のエネルギーデータの収集・解析および課金を通じて事業採算性を確立する。また、デジタルコミュニティ通貨のB2C向けアプリケーションの開発によって発行・流通の概念実証を完了させる。

 2年目は、第三者所有モデルでのエネルギーリソースの提供を拡大し、計10件のリソースの統合管理・制御を実施する予定。また、デジタルコミュニティ通貨の取り扱い団体10社程度と連携し、需要家の再エネ発電量を担保としたデジタルコミュニティ通貨の域内循環を促していく。

 需要家は、初期費用無料で太陽光と蓄電池を導入でき、電気料金も従来より5%程度安くなる見込み。さらに再エネを担保としたデジタルコミュニティ通貨による価値交換手段を提供することで、再エネの導入・活用の促進を目指す。

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