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事業用太陽光の買取価格、来年度はさらに低下、入札は100kWまで拡大も

2019/11/07 14:55
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 再生可能エネルギー・固定価格買取制度(FIT)の調達価格(買取価格)を討議する調達価格等算定委員会(以下、算定委)の会合が11月5日に開催され、太陽光と風力の2020年度の買取価格算定の条件などに関して事務局案が示された。

 連系出力10kW以上の事業用太陽光は、これまでの有識者会議などの議論を通じて、来年度から3つの区分でFITを運用する方向になっている。(1)50kW未満の低圧事業用案件は、「自家消費型の地域活用要件」を設定して、余剰売電に移行する。(2)入札対象(今年度は500kW以上)から外れた50kW以上の高圧案件は、事前に決めた固定価格を適用する。(3)入札対象となる高圧・特別高圧案件は、入札制度で買取価格を決める。

 これまでの議論で来年度は入札対象を広げることになっていたが、11月5日に公表された事務局案では、入札対象を今年度の「500kW以上」から「100kW以上」に拡大するケースの妥当性が示され、第5回の入札結果(12月17日公表)を踏まえた上で決定するスジュールが示された。これにより、入札対象は「100kW以上」を軸に検討が進むことになる。

 一方、50kW未満の低圧事業用太陽光は、地域活用要件に該当するものに限定して余剰売電となる(50kW未満で地域活用要件に該当しないものはFITによる買取対象から外れる)。また、仮に入札対象が100kW以上になった場合、「50kW以上、100kW未満」の高圧太陽光は、従来通り、事前に決めた固定価格での買い取りとなる。

 5日の事務局案では、太陽光の買取価格算定の前提となる「kW当たりのシステム費用」の想定値について、トップランナー分析によって、13.5万円(上位9%水準)、14.2万円(上位13%水準)、15.4万円(上位17.5%水準)の3案を示し、これも第5回入札結果を踏まえて決めるとした。今年度の買取価格(14円/kWh)の算定根拠となったシステム費用の想定値は18.21万円だったことから、3案のどれが採用されても数万円の低下となる。これにより、来年度の入札対象外の高圧太陽光の買取価格が14円/kWhよりもさらに低下する可能性が高まった。

システム費用のトップランナー分析の結果(単位:万円)
(出所:経産省)
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