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東芝、シンガポールで自立型水素エネシステム稼働、海外で初

2019/11/08 17:20
工藤宗介=技術ライター
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SP Groupに設置されたH2One
(出所:東芝エネルギーシステムズ)
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 東芝エネルギーシステムズ(川崎市)は10月30日、シンガポールの電気・ガスの送配電事業者であるSP Group傘下のSP Capital向けに、自立型水素エネルギー供給システム「H2One」を納入し、同社の研究開発施設で運転を始めたと発表した。丸紅から受注したもので、海外に同システムを納入した初めてのケースとなる。

 「H2One」は、再生可能エネルギーと水素を活用して、電力を安定的に供給できるCO2フリーの自立型水素エネルギー供給システム。SP Capitalが今回導入した「H2One」は、20フィートのコンテナサイズに水電解装置、水素貯蔵タンク、純水素燃料電池、蓄電池といった構成機器を収めたワンコンテナモデル。燃料電池ユニットの定格出力は3.5kW、蓄電池ユニットの定格出力は10kWになる。

 シンガポールでは、太陽光発電の導入が進められる予定で、電力系統の安定化に向けて、電力需給調整力の強化が求められているという。一方で、都市国家であるため、設備の増設・新設のハードルが高く、電力の需給調整に関して大都市に特有の課題を抱えている。「H2One」のワンコンテナモデルは、限られたスペースでの電力貯蔵に適しており、大都市固有の問題の解決に資すると期待されるという。

 SP Groupは今後、「H2One」を活用してシンガポールのインフラ事情に合わせた電力系統運用における水素エネルギーの有効性を検証する。また、インドネシアやフィリピンでも設置が検討されている。

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