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再エネで長距離間を無線伝送、NTNと阪大が実証

2019/11/22 20:48
工藤宗介=技術ライター
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拠点間長距離無線伝送実験のイメージ
(出所:NTN)
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想定被災地に設置したNTNグリーンパワーステーション
(出所:NTN)
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 NTNは、大阪大学の吹田キャンパスにおいて再生可能エネルギーを活用した拠点間長距離無線伝送実験を11月7日に実施した。吹田キャンパスを被災地、近隣の吹田市立津雲台小学校を救援本部と想定し、仮想の被害状況について送受信を行った。これまでキャンパス内での通信実験は行ってきたが、長距離無線伝送は初めてとなる。

 同社は、2017年から大阪大学と一般社団法人・全国自治会活動支援ネット、企業による産官社学連携「ITを用いた防災・見守り・観光に関する仕組みづくりの共同研究」に参画。風力や太陽光で発電する独立電源装置「NTNグリーンパワーステーション」を実験機として吹田キャンパスに3基設置し、実験や内部検証などを行ってきた。

 今回の実験では、仮想被災地に設置した独立電源装置から被災人数やけが人の有無などの被災状況に関してアプリを通じて発信し、キャンパス内の同装置2基、研究科棟2棟のアンテナを経由し、キャンパスから約2.5km離れた救援本部にメッセージを送信した。実測値は約40Mbpsで、カメラ映像による被災状況の確認、被災地と救援本部とのメッセージの送受信も実施した。

 共同研究の成果である再エネ活用通信システムは、大阪発の仕組みであることから「たすかんねん」と命名された。台風など広域かつ長期間に渡って停電や通信遮断が起きた際の解決策となるほか、平常時には監視カメラの搭載などで地域の見守り機能としての活用も想定する。

 NTNグリーンパワーステーションは、太陽光パネル(出力90W)と独自形状のウイングレットにより静粛性を高めた垂直軸風力発電(定格出力0.2kW)を備えたハイブリッド街路灯で、災害時の非常用電源としても使用できる。2016年7月に販売し始めた。

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