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米高級化粧品大手が「バーチャルPPA」導入、22MWの風力から電力購入

2019/11/26 11:50
大場 淳一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 米国の大手化粧品メーカーEstée Lauder(エスティー ローダー)は11月15日、オクラホマ州ビーバー郡にある風力発電所「Ponderosa Wind Farm」と「仮想電力購入契約(バーチャルPPA:VPPA)」を締結したと発表した(関連記事:アップルを再エネ100%に導く「バーチャルPPA」、米RMIが解説)。

 バーチャルPPAとは、従来のPPAが需要家と発電事業者の2者間の契約であるのに対し、需要家と発電事業者の間に市場またはアグリゲーターを介在させた契約をさす。従来型のPPAでは需給調整などを発電事業者が担う必要があるが、バーチャルPPAでは市場やアグリゲーターがその役割を担う。

 今回締結したVPPAは、同社として最大の再エネ調達契約となる。

 これにより、同社は高級化粧品の分野で最初にVPPAを導入した企業となり、北米において再生可能エネルギーによる電力調達を増強するという。

 Ponderosaの再エネだけで、同社が世界全体で使用する電力の過半を賄うことが可能と見込む。2020年までに正味の温室効果ガス排出量をゼロにするという、同社がRE100に加盟した際に公約した目標の達成に大きく近づくとしている。

 これまでに同社が導入済みの再エネのポートフォリオと合わせると、米国およびカナダでは電力を100%再エネで調達するという目標を既に前倒しで達成できたという。

 同VPPAの下、同社はNextEra Energy Resourcesの系列子会社が保有・運用するPonderosa Wind Farmの22MWの風力設備から電力を購入する。

 この設備容量は風力タービンでは10基分に相当し、米国の平均的な世帯9000軒以上の電力需要を賄うことが可能である。2020年の初めに同発電所の建設を開始する予定という。

 欧米では、RE100への加盟やSDGsといったグローバルな枠組みへの積極的な取り組みを受けて、VPPAを活用して再エネを導入する企業が増加しつつある。

 今月公表された主なVPPAとしては、エスティー ローダー以外にも380MWを風力と太陽光で調達するファストフード大手のMcDonald’s、70MWを太陽光で調達する日用品メーカー大手のCloroxといった企業による事例がある。

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