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五洋など、12MW級洋上風車に対応するSEP船を建造

2019/11/26 21:26
工藤宗介=技術ライター
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SEP船のイメージ
(出所:五洋建設)
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 五洋建設、鹿島建設、寄神建設(神戸市)の3社は11月20日、洋上風力発電建設用にSEP型多目的起重機船(Self-Elevating Platform:自己昇降式作業台船)を共同で建造すると発表した。洋上風力の大型化に対応して1600t吊全旋回型クレーンを搭載。10~12MWクラスの着床式洋上風力の基礎および風車を効率的に建設できる。

 船体をジャッキアップすることで、気象・海象条件の厳しい海域でも、安全性・作業性・精度の高いクレーン作業が可能という。大水深(水深50m)での作業にも対応する。広いデッキスペースと十分なジャッキ能力を備え、10~12MWクラスの風車を複数機搭載・運搬できる。船体の位置を保持するダイナミックポジショニングシステム(DPS)によりジャッキアップ時の位置決め時間を短縮できる。

 基本設計は世界のSEP船の7割以上を手掛けるオランダGustoMSCが、建造はマレーシア最大の国際的コングロマリットグループKuok Family傘下のシンガポールPaxOcean Engineeringが担当する。主クレーンは、オフショアクレーンのトップメーカーであるオランダHuisman製のクレーンを搭載する。

 SEP船の保有会社を五洋建設の連結子会社として2020年1月に設立し、3社が共同出資する形で運営する計画。出資比率は五洋建設が65%、鹿島建設が30%、寄神建設が5%で、投資額は約185億円。完成・引き渡しは2022年9月、稼働開始は2023年3月の予定。

 国内の洋上風力プロジェクトは、港湾地域に加えて一般地域でも開発を促進する法律が整備され、全国各地で取り組みが本格化している。五洋建設と鹿島建設は、それぞれ北九州響灘と銚子沖で実証機を設計・施工するなど着床式洋上風力発電施設の計画・設計・施工に関する実績とノウハウを持つ。寄神建設は、海上でのクレーン作業など海洋土木工事で豊富な経験を持つ。

 また、五洋建設は、国内初となる800t吊クレーンを搭載したSEP船「CP-8001」を保有しSEP船の建造ノウハウや施工実績を蓄積している。2隻目となる新SEP船の建造においても、これらの経験を活用していく。

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