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低圧事業用太陽光、「営農型」についてはFIT全量売電を継続へ

2019/12/05 17:29
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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営農型の低圧事業用太陽光に関しては、「自家消費」を求めず、FIT適用を継続
(出所:日経BP)
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 再生可能エネルギー・固定価格買取制度(FIT)の調達価格(買取価格)を討議する調達価格等算定委員会の会合が11月29日に開催され、出力50kW未満の低圧事業用太陽光発電に適用される「地域活用要件」などに関して事務局案が示された。

 これまでの有識者会議における議論で、出力10kW以上50kW未満の低圧事業用太陽光については、「自家消費型の地域活用要件」を設定して、これに該当する案件に関しては、余剰売電によるFITの対象とすることになっていた(関連記事:低圧事業用の野立て太陽光、政策支援を打ち切り、バブル終焉へ、経産省が方針)。

 今回、事務局(経済産業省)は、地域活用要件に関し、自家消費比率を「30%」と設定したうえで、災害時の自立運転機能を持つことを条件に、FITの対象とする案を示した。ただ、一定の条件を満たした営農型の低圧事業用太陽光発電については、自家消費の要件を適用せず、従来通り全量売電によるFITの対象とするとした。

 事務局案では、全量売電によるFITを適用する営農型の条件として、農林水産省が公表している基準に従って、「10年間の農地転用」が認められていることを挙げた。農水省の基準では、農業の担い手が所有する農地を担い手が耕作する場合や、農用地区を含む荒廃農地、農用地区以外の第2種・第3種農地を活用する場合に10年の転用を認めている(関連記事:営農型太陽光の転用期間、「担い手」による営農なら10年に)。

 こうした事務局案に対して、各委員は概ね賛同したものの、「自家消費比率30%」に関しては、「自家消費というならば、最低50%は必要」との意見も根強く、最終的に「30%」に決まるか否かは、流動的な情勢となっている。

 一方で、営農型の低圧太陽光の扱いに関しては、大きな異論がなかったことから、「10年の農地転用」を条件に、これまで通り、FITによる全量売電が認められそうだ。逆にいうと、FIT開始を機に国内に爆発的に設置されてきた全量売電FITによる野立て型低圧太陽光は、営農型モデルだけに限定されることになった。

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