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低圧太陽光にも「報告徴収」、住宅用に立入検査、経産省方針

2019/12/10 18:14
金子憲治=日経BP総研 クリーンテックラボ
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低圧太陽光に対する安全規制強化の全体像
(出所:経産省)
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太陽光設備に対する安全規制強化のスケジュール
(出所:経産省)
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台風で被災した低圧太陽光。現在は報告義務がない
(出所:日経BP)
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 経済産業省は11月19日、産業構造審議会 保安分科会 電力安全小委員会 新エネルギー発電設備事故対応・構造強度ワーキンググループ(WG)を開催し、低圧配電線に連系する小出力の太陽光発電設などに関する新たな安全規制についての大枠を示した。

 安全保安の観点から、事業用の電気工作物に関しては、事故が起きた場合、国(産業保安監督部)に報告する義務がある。これに伴い国は、事業者に対して報告を求める「報告の徴収」を行う権限を持ち、違反した場合、事業者には法的な罰則規定もある。

 太陽光発電所のうち、50kW未満の低圧配電線に連系する小出力設備については、現在、こうした「報告徴収」「事故報告」の対象にしていない。今回のWGで示された事務局(経済産業省)案では、低圧太陽光についても、報告徴収と事故報告の対象とするとした。

 ただ、住宅太陽光については、所有者が一般消費者であることから、事故報告の対象からは除くとした。一方で、不適切な事案への対応の1つである「立入検査」については、現在、住宅太陽光を除いているが、今回の案では「居住の用に供されているものも含める」とし、住宅太陽光を含めた低圧太陽光をすべて対象にする方向を示した。

 低圧事業用太陽光については、国の基準と連携した民間ガイドラインやチェックリストを公表し、対応することを求めるなど、すでに事前規制を強化してきた。加えて、一定水準の技術者による保守点検を課す方向になっている。今回、報告徴収と事故報告により事後規制を強化することで、低圧太陽光に対する保安規制強化の全体像が明らかになった。

 ただ、件数の多い低圧事業用太陽光の事故報告について、従来の報告内容と仕組みのまま対象を拡大した場合、国の事務負担が膨大になる恐れがある。そのため、報告内容の簡素化やインターネット経由による事故報告を検討するとともに、販売店・施工業者などと連携して、低圧設備の所有者に対する報告義務の周知徹底が必要としている。

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