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沖縄・来間島で「蓄電池シェア」、島内40か所の太陽光と連携

2019/12/23 12:26
工藤宗介=技術ライター
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来間島に設置した大型蓄電池
(出所:宮古島市、ネクステムズ、東芝インフラシステムズ、東芝エネルギーシステムズ)
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蓄電池シェアリング技術検証の構成イメージ
(出所:宮古島市、ネクステムズ、東芝インフラシステムズ、東芝エネルギーシステムズ)
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 宮古島市来間島で、大型蓄電池を既存系統に連系し、複数拠点の太陽光発電の余剰電力を充放電する「蓄電池シェアリング」の技術検証を実施する。期間は2020年1月6日~1月31日。

 沖縄県宮古島市、ネクステムズ(沖縄県宜野湾市)、東芝インフラシステムズ(川崎市)、東芝エネルギーシステムズ(川崎市)の4者が12月19日に発表した。

 沖縄県が取り組む「スマートエネルギーアイランド基盤構築事業」の一環。同事業では、宮古島市と東芝グループが2014年に出力100kW、容量176kWhの大型蓄電池を来間島に設置。島内の消費電力を再生可能エネルギーと定置型蓄電池で100%賄うことを目指した「再生可能エネルギー100%自活実証」を実施し、その有効性を確認した。今回の実証では、平常時でも再エネの余剰電力の吸収に活用することを目指す。

 宮古島内の市営住宅の太陽光発電設備40カ所に余剰電力を監視するゲートウエイ装置を設置。東芝グループのVPP(仮想発電所)システムを用いて、各拠点の太陽光発電の余剰電力量や蓄電池の充放電可能量に基づく蓄電池の充放電を分単位で制御する。充放電時に発生する電力損失の影響、現行の計画値同時同量制度を踏まえた30分以内の細やかな制御の実現性を検証する。

 天候に左右される再エネの普及には蓄電池などの調整力が必要となる一方、蓄電池の導入費用が高額になるのが課題だった。今回の検証で「蓄電池シェアリング」の有効性を確認することで、公共施設に設置したBCP(事業継続計画)用途の蓄電池を平常時にも活用できるようになり、電力供給の安定化への貢献やエネルギー自給率の向上が期待される。

 宮古島市では、3月に「エコアイランド宮古島宣言2.0」を発表。再エネの積極導入によりエネルギー自給率を2016年の2.9%から2050年に48.9%まで高めることを掲げている。

 また、宮古島市とネクステムズなどが推進する市営住宅40棟に太陽光発電とヒートポンプ給湯機(エコキュート)を第三者所有で設置する「再エネサービスプロバイダ事業」が、一般財団法人・新エネルギー財団「令和元年度 新エネ大賞」の経済産業大臣賞を受賞した(関連記事:新エネ大賞に宮古島の「第三者所有モデル」、新設の非FIT先進部門で)。

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