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米太陽光に対する投資税額控除、期間延長は見送り

2019/12/25 10:05
大場 淳一=日経BP総研 クリーンテックラボ
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 米国で12月20日、2020会計年度の政府予算が成立したが、太陽光発電産業が強く要求していた投資税額控除(ITC)の期間延長は見送られた(関連記事1)(関連記事2)。

 このため、太陽光発電の控除率は、2019年は30%だったものが、2020年1月より毎年下落することになる。具体的には、2020年に26%、2021年に22%となり、2022年には産業用は10%まで下落、住宅用はゼロとなる。

 また予算案では定置型蓄電池へのITCも検討されていたが、それも見送られた。

 来年の予算でITCの期間が延長されなかったことを受けて、事業への影響を最小限に食い止めようと準備を始めた太陽光関連企業もある。

 例えば、住宅用太陽光発電システム大手の米ビビントソーラー(Vivint Solar)は、部材を事前に調達するため2億ドルの事業資金を確保するメドを付けた(関連記事3)。

 これにより、ITCの料率が30%から26%に下落する前に開始する太陽光発電プロジェクトの駆け込み需要を取り込む狙いがある。米国の税法では、プロジェクト総額のうち5%の出費があれば、そのプロジェクトが着工されたものと公式に認められるためだ。

 米国太陽光エネルギー産業協会(SEIA)のアビゲイル・ロス・ホッパー代表兼CEO(最高経営責任者)は、「今回の予算には失望しているが、クリーンエネルギーの政策に対する有権者の支持がかつてなく高まっているのは救いだ。太陽光発電のITCは、何百億ドルもの民間投資を創出し、温室効果ガス排出量を大幅に抑制するうえで実績のある手段である。来年また機会を探しつつ、米国人すべての役に立つクリーンエネルギー政策のため、政府にも働きかけたい」と述べている。

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