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日本工営、欧エネルギーベンチャーに出資、再エネを「アグリ」

2020/01/07 08:00
工藤宗介=技術ライター
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 日本工営は2019年12月18日、欧州拠点として設立した子会社の蘭NIPPON KOEI ENERGY EUROPEを通じて、ベルギーを本拠地にアグリゲーション事業を展開するYUSOに出資し、同社株式の20%を保有すると発表した。欧州におけるエネルギービジネスの確立、および発送電分離後の日本市場での展開を目指す。

 YUSOは、電力トレーダー、システム開発・運営、金融工学の専門家が参加するスタートアップ企業。独自開発プラットフォーム「My YUSO」を用いて、ベルギーを中心に約810カ所・合計180MWの再生可能エネルギー発電事業者に対してサービスを提供する。

 同社のアグリゲーション事業は、単独では電力卸売市場に参加できない中小規模の太陽光発電などから電力を買い取って市場取引するとともに、需要家に電力を小売販売する。蓄電池アグリゲーション事業では、再エネの増加に伴い不安定になる電力系統に対して周波数調整サービスを提供する。

YUSOのビジネスモデル
(出所:日本工営)
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 YUSOと日本工営は、ベルギーにおける出力25MWの蓄電池プロジェクトの共同開発をきっかけに、2018年から協業してきた。YUSOは今後、ベルギーやオランダでのアグリゲーション事業のノウハウと技術力・機動力を活用し、英国やスイスなどの新市場や住宅向け(BtoC)市場などへの進出を視野に、システムの汎用化・効率化を進めていく。

 日本工営は「欧州エネルギー事業におけるワンストップサービス体制」の構築を目指しており、YUSOの技術は蓄電池アセットと電力市場をつなぐ重要な役割を担う。また、2021年に開始される日本の需給調整市場への参入に向けてYUSOへ要員を派遣し、日本市場に応用可能な新たなプラットフォーム構築を進めていく。

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