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再エネ産業の雇用、2050年までに全世界で4000万人超へ

2020/01/15 15:11
大場 淳一=日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ
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 国際再生可能エネルギー機関(IRENA)は1月11日、再エネ産業の雇用が2050年までに世界全体で4000万人を超える可能性があるとの見解を発表した(関連記事1)(図1)。

図1●IRENAが第10回総会で発表した資料で再エネ関連雇用の増加を示した図
(出所:IRENA)
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 IRENAがアラブ首長国連邦のアブダビで開催した第10回総会において公開した調査報告書「転換の社会経済を評価:雇用に焦点を当てる」によるもの(関連記事2)。

 世界全体が再エネのポテンシャルをフルに活用する場合、エネルギー産業全体の雇用は現在の5800万人から2050年までに1億人に達する可能性があるとしている。

 同報告書では、エネルギー転換が世界全体および地域的なレベルの両方で雇用にどのような影響を及ぼすかを詳細に分析した。

 特に、雇用創出における地域的な不均衡、具体的には世界のある地域で創出される雇用が他の地域で喪失される雇用をはるかに上回るといった可能性などに焦点を当てたという。社会経済的な機会を最大化しつつ、エネルギー転換の影響を上手に調整するための政策が、雇用創出でカギを握るとしている。

 今回の総会でIRENAは「持続可能エネルギー雇用のプラットフォーム」の新設を発表し、それに合わせて同報告書の概要を説明した(図2)。同プラットフォームには、包括的で公正な転換を追求しつつ開発に携わる主体や当事者を数多く集めるねらいがある。

図2●IRENA第10回総会で「持続可能エネルギー雇用のプラットフォーム」を発表するラ・カメラ事務局長
(出所:IRENA)
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 IRENAのフランチェスコ・ラ・カメラ事務局長は、エネルギー転換に関連した社会経済的な利点を理解することが重要とし、「誰もが(エネルギー)転換について語るが、それを実現する方法を知る者は少ない。皆でこのテーマに取り組み、包括的な転換を支持する主張を明確に示す必要がある」と述べた。

 また、同プラットフォームに関するパネルディスカッションでは、国際連合工業開発機関(UNIDO)で産業開発担当オフィサーを務めるラナ・ゴネイム(Rana Ghoneim)氏が持続可能な開発で中心となる再エネについて触れ、同機関の業務においても再エネがますます重要となりつつあることなどを指摘した。

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