「エネマネ」「アグリ」市場、2030年度に3倍、太陽光関連がけん引

2020/01/23 17:19
工藤宗介=技術ライター
エネルギーマネジメント/アグリゲーションサービスの国内市場
(出所:富士経済)
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 富士経済(東京都中央区)は1月21日、エネルギーマネジメント/アグリゲーションサービスの国内市場は、2030年度には2018年度比3.1倍の6387億円まで拡大するとの予測を発表した。今後、導入コスト低減や固定価格買取制度(FIT)の買取期間終了により太陽光関連サービスが伸長し市場をけん引していくという。

 同市場の大半を占めるのはマネジメント系サービスで、2030年度は同2.6倍の5295億円に達する見込み。そのなかでも、自家発電・熱源・空調・受変電などのユーティリティ設備を事業者が保有・運用しサービスとして機能を提供するESP(エネルギーサービスプロバイダー)サービスが市場を牽引している。

 今後は、太陽光関連サービスが伸長し、特に第三者所有型の「ソーラーPPA」が急速に拡大すると予想する。太陽光発電の導入コスト低減によりFITに頼らずとも収益確保が比較的容易になったことから新規参入が相次いでおり、契約期間が10~20年と長期にわたるため2030年度までは拡大が続くと見られる。将来的には、導入コストがさらに低減することでPPAから需要家のシステム購入に移行すると予測する。

 また、アグリゲート系サービスは、2030年には同180.0倍の900億円になると予測する。FIT期間終了後の発電電力を対象とした余剰買取サービスと余剰電力を一時的に預かる仮想蓄電池サービスが本格化することで、急激な拡大が見込まれるという。

 DR/VPP(デマンドレスポンス=需要応答/バーチャルパワープラント=仮想発電所)は、2030年度には同5.5倍の192億円となる見込み。容量市場開設によりアグリゲーター事業が本格化し、2024年度以降の市場拡大を見込む。また、1000kW未満の小規模電源のアグリゲートによる参加も可能になり、創エネ・蓄エネ機器を活用したVPPの市場形成も見込んでいる。

 DR/VPPのポテンシャルは、2030年度には同103.1%の83万1860MW。エネルギーリソース別では、太陽光の普及が進むことで2030年度には同167.9%の2万5090MWまで拡大すると予想する。特に、蓄電池の有望な導入先であるFIT期間の終了した住宅は2030年度に1万2170MWと予想し、DR/VPPリソースとしての活用も期待されるという。また、蓄電池としても有望視されるEV/PHVは、2030年度には同16.4倍の1万630MWと大幅な増加を予想している。