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低圧太陽光の認定急増、推計9万件、「駆け込み」も

2020/01/27 17:10
日経BP 総合研究所 クリーンテックラボ 金子憲治
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低圧事業用太陽光の認定件数の推移
(出所:経産省の資料を基に日経BP作成、2019年度は推計値)
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 連系出力10kW以上50kW未満の「低圧事業用太陽光」の認定申請が急増していることがわかった。経済産業省が1月22日に公表した2019年度前半(9月末)時点での認定量の集計データから明らかになった。

 2019年度前半の認定件数は8823件で、経産省は、これを通期の認定件数に換算すると9万2917件になる可能性があると推計している。この認定件数は、連系出力で4.64GW、過積載率を1.4倍とすると、太陽光パネルの出力では、6.5GW分に相当する。 

 低圧事業用太陽光は、固定価格買取制度(FIT)の抜本見直しが前倒しで適用され、2020年度から自家消費型による余剰売電に移行する。このため、野立て型に設置してFITで全量売電できる認定は、2019年度分が最後になる。

 経産省が集計した2019年度前半の低圧事業用太陽光の認定件数は8823件で、2018年度前半の認定件数(6350件)よりも、39%増えている。

 経産省による通年度の推計は以下の考え方を採用した。低圧事業用太陽光の認定件数は、各年度の後半に集中する傾向があり、2018年度で見ると、前半は6350件だったが、通年では6万6873件に達した。2019年度の認定件数も、2018年度と同様の傾向(前半・後半の認定件数比率)と仮定した場合、2019年度通期は、9万2917件になる。

 2018年度の後半に「かけこみ認定」 が起きたのは、買取価格が2018年度・18円/kWhから、2019年度・14円/kWhに一気に4円下がったことが大きく影響した。2020年度には、単に「買取価格の引き下げ」ではなく、低圧事業用太陽光のFITによる全量買い取り制度自体がなくなるため、2018年度後半を超える規模の「駆け込み」が起きる可能性が高い。

 その場合、認定件数は通年度で1万件を超え、連系出力で5GW、太陽光パネルの出力で7GW程度の新規認定が積み上がり、市場拡大につながる。ただ、これらの新規案件は、買取価格14円/kWhで投資収益を求めることになるだけに、部材調達交渉でのコスト低下圧力が強まり、野立て太陽光の一層の低コスト化を促すことにもなりそうだ。

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