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竹を燃焼できるバイオマスボイラー、クリンカを抑制

2020/01/28 19:47
工藤宗介=技術ライター
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コンテナに収納された様子
(出所:テス・エンジニアリング)
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燃焼バーナー本体
(出所:テス・エンジニアリング)
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 テス・エンジニアリング(大阪市)は1月27日、竹チップを混焼できるバイオマス温水ボイラー「E-NE(イーネ)シリーズ」を1月下旬から販売すると発表した。無圧式の温水発生機で、同者と巴商会(東京都千代田区)とエム・アイ・エス(福岡市)の3社で共同開発した。

 独自の回転式ガス化旋回燃焼方式バーナーを採用することで、燃焼時のクリンカ生成を抑制した。また、クリンカが発生しても自動排出機能により速やかに除去することで、竹チップの安定燃焼を可能にしたという。クリンカは、カリウムが大量に含まれる竹を燃焼すると灰が溶融して生成される塊のことで、燃焼を阻害し、炉内が損傷する原因になる。

 燃焼コントロール技術により、温水の供給開始までにかかる時間を短縮した。灰出しの全自動化や自動煙管清掃装置により高効率な燃焼を維持するという。燃料形状が粉状や固形のものにも対応可能で、竹チップ、木質チップ以外の未利用バイオマス燃料も活用できるという。

 燃料サイロ、スクリューコンベア、バーナー、ボイラーをパッケージ化してコンテナに収納した。現地での施工を最小限に抑え、短期間で設置できる。無圧式の缶体を採用し「ボイラー及び圧力容器安全規則」の届出や法定検査、取り扱いに必要な資格や免許が不要としている。

 本体価格は4000万円(税別、設置工事費別)。販売目標は1年間10台。同社は、東京ビッグサイトで2月26~28日に開催される「第5回[国際]バイオマス展」に同製品を出展する予定。

 竹は現在、需要の低下に伴い「放置竹林」が増加している。他の植物の成長を妨げて森林の生態系を乱し、根が深く伸びないため豪雨などで土砂崩れを引き起こしやすいなど、各地で「竹害」が深刻化している。竹林は定期的な伐採など適切な管理が必要だが、竹をバイオマス燃料として有効利用するにはクリンカ生成など課題が多かった。

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