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工場間で電力と熱を融通、ガスコージェネと太陽光を最適運用

2020/02/07 19:06
工藤宗介=技術ライター
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清原スマートエネルギーセンター
(出所:東京ガス)
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清原工業団地エネマネ事業のシステム概念図
(出所:東京ガス)
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 宇都宮市にある工業団地において、複数の事業所間で電力と熱(蒸気・温水)を共同利用する事業が始まった。

 カルビー、キヤノン、久光製薬、東京ガスおよび同社100%子会社の東京ガスエンジニアリングソリューションズ(TGES、東京都港区)は2月6日、宇都宮市にある清原工業団地において「清原SEC共同組合」を設立し、「清原工業団地スマエネ事業」を開始したと発表した。

 同事業では、清原工業団地内に清原スマートエネルギーセンターおよび電力自営線・熱導管から構成される供給インフラを新設・運用し、カルビー3事業所、キヤノン3事業所、久光製薬1事業所の合計7事業所にエネルギーを供給する。既存の複数工場でエネルギーなどを相互融通する国内初の「工場間一体省エネルギー事業」になるという。

 同センターは、ガスコージェネレーション(熱電併給)システム(CGS)5.77MW×6基(三菱重工エンジン&ターボチャージャ製)、蒸気ボイラー7t/h×7基(三浦工業製)、太陽光発電システム70kWから構成される。

 また、ICTを活用したエネルギー管理システムにより、需要状況が異なる7つの事業所で使用する電気と熱の情報を集約し、需要変動に応じて最適に運用する。2015年度実績比で約20%の省エネ(原油換算で年間1万1400kL削減)およびCO2排出量削減(年間3万3000t削減)を実現する。単独事業所ではこうした規模の省エネは困難だったという。

 このほかにも、災害に強い中圧導管によるガス供給、停電状態で発電機を自立起動させて運転再開するブラックアウトスタート仕様CGSの運用、継続的なシステム全体の最適な運用により、サステナブルな事業活動を可能にした。

 経済産業省の「平成28年エネルギー使用合理化等支援事業」を活用するとともに「連携省エネルギー計画認定制度」に申請する予定。また、栃木県の「エネルギー産業立地促進補助金」対象事業としても届出済みで、宇都宮市の「宇都宮市地球温暖化対策実行計画(区域施策編)」における「地域拠点や産業拠点におけるエネルギーの相互利用の推進」などにも合致したモデル事業になるという。

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