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カナダに木質バイオマス発電設備を納入、三菱重工グループの伊社

2020/02/12 21:43
工藤宗介=技術ライター
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NEDOプロジェクトで導入されたバイオマス焼却炉
(出所:バンブーエナジー)
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NEDOプロジェクトで導入されたORC熱電併給装置
(出所:バンブーエナジー)
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 三菱重工業は2月10日、同社グループの伊ターボデン(Turboden)がカナダ・サスカチュワン(Saskatchewan)州に出力8MW級の木質バイオマス発電設備を納入する契約を締結したと発表した。

 発電施設は、先住民居住地であるメドウレイク(Meadow Lake)区に立地する。今回納入する発電設備は、ターボデン独自の有機ランキンサイクル(ORC:Organic Rankine Cycle)を用いたバイナリー発電設備。製材所で排出される端材などのバイオマス残留物を燃料に、約5000世帯に6.6MWの電力を供給する予定。

 25年にわたってCO2排出量を約100万t以上削減する効果のほか、煤煙などの有毒物質も減らし、住民の文化的生活と健康に寄与することが期待される。また、発電時に排出する熱もカナダ最大の製材施設であるノーサクス製材所の乾燥室やビルに供給し、天然ガス消費量を削減する。

 メドウレイク地区は、サスカチュワン州北西部辺境のメドウ湖周辺に位置し、複数の先住部族が居住する。諸部族協議会の事業としてバイオマス発電設備を導入し、カナダ政府およびサスカチュワン州当局も資金支援する。

 ターボデンは、1980年にミラノ工科大学の教授らが主体となって設立されたORC専業メーカー。ORCは、フロン系や炭化水素系など低い沸点で気化する有機系材料を沸騰媒体としてタービンを稼働させる技術で、比較的低い温度の熱を活用できる。

 2013年から三菱重工グループに加わり、2016年には総合機械商社の第一実業を国内販売代理店とする契約を締結した。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)プロジェクトでバンブーエナジーが実施する熊本県南関町の竹バイオマス発電実証事業にバイナリー発電設備を提供し、2019年10月から運転を開始した。

 

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