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住林、P2Pで電力小売り、次年度に再エネを識別

2020/02/20 19:13
工藤宗介=技術ライター
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デジタルグリッドプラットフォーム(DGP)の概要
(出所:住友林業)
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 住友林業は2月17日、デジタルグリッド(東京都千代田区)が推進する電力取引所・デジタルグリッドプラットフォーム(DGP)を利用した電力小売りの実証実験を実施すると発表した。DGPは国内初となる民間の電子取引所で、同社が初めての活用企業となる。

 DGPを活用して発電事業者と卸供給契約を結ぶことで、住友林業が需要家サービスプロバイダーとなり、住宅展示場5棟にP2P(ピア・ツー・ピア)で電力小売りを行う。DGPはAI(人工知能)を活用した正確な需給予測と自動マッチングシステムを実装しており管理コストの削減が期待できることから、コスト削減効果が価格に反映できるかを実証するという。

 2月3日から順次、DGPを活用した電力に切り替える。段階的に実証を進めて顧客への新規サービスを検討する。DGPは将来、出力の不安定な電源も需給調整を可能にするシステムを追加する予定。この仕組みを利用し、2020年度には再エネ電源を識別して電力小売りを実証する予定。

 また、展示場に再エネ電力の自家消費に伴う環境価値を測定するデジタルグリッドコントローラー(DGC)を設置し、発電源情報をブロックチェーンに記録する実験も並行して行う。DGCで測定した環境価値が4月以降に取引可能になる予定。太陽光発電設備を設置した家庭にDGCを取り付け、測定した環境価値を同社が買い取るサービスを検討している。

 住友林業グループは、2018年7月に温室効果ガスの排出量の長期削減目標(2030年までにスコープ1およびスコープ2を2017年比21%削減、スコープ3を同16%削減)がSBT(科学的根拠に基づく温室効果ガス排出削減目標)として認定された。今回の実証実験を通じて、電力小売事業など新規サービスの展開によってSBT実現に貢献するとしている。

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